エッジコンピューティングを推進する開発パートナー選びのポイント

「エッジコンピューティング」というIT用語を見聞きしたことがありますか?「エッジコンピューティング」は「エッジ」で使用する情報処理のことです。

「エッジ」を和訳すると「端」「縁」「刃物の刃」「鋭さ」「優位性」になります。

「エッジコンピューティング」の「エッジ」は「データの収集と活用における端に該当する部分」を意味しています。

「エッジ」は、データの発生元や発生場所に近いところを指します。

たとえば、製造工場で「現場=エッジ」と置き換えると想像しやすいようです。

現場に各工程の拠点に情報機器を設置して、工程ごとに「自律分散型の情報処理」を行う仕組みを示しています。

 

 

エッジコンピューティングとは?

「エッジコンピューティング」は、「IoT機器」等のIT装置本体や、そのIT装置を制御するために設置された中継機器やサーバー機でデータ処理・分析をする分散コンピューティングのことをいいます。

クラウド(インターネット上にある情報処理の仕組みを活用することです。)にデータを送らず、中継機器やサーバー機(エッジ側のIT機器)でデータ処理や分析を行います。

そのためリアルタイム性が高く、負荷の分散で通信の遅延が生じない特長があります。

データを集中処理するクラウドに対し、データを分散処理するのがエッジコンピューティングといえます。

今まで「IoT機器」はセンサー等で収集した情報をインターネット経由でクラウドへ送り、分析・解析をする中央集中型の仕組みが一般的でした。

「エッジコンピューティング」はIT機器とクラウドの間に設置した中継機器やサーバー機(エッジ側のIT機器)で情報処理を行う仕組みです。

リアルタイムで低負荷通信な情報処理を可能にしました。

 

 

エッジコンピューティングの3つのメリット

「エッジコンピューティング」導入のメリットを紹介します。

今まではインターネット上にある「クラウドコンピューティング」で、収集した情報をクラウドセンターのサーバー機に集約させて、リソースを活用していました。

「クラウドコンピューティング」は「中央集中型」の情報処理です。

「エッジコンピューティング」は「クラウドコンピューティング」を活用しない「分散型情報処理」として、即時性・通信負荷の軽減を可能にしました。

これから「エッジコンピューティング」の3つのメリットを紹介します。

 

クラウドサービスのレスポンスの高速化

第1に、一般的に端末機で収集した情報は「クラウドコンピューティング」の仕組みに送信します。

「エッジコンピューティング」は「クラウドコンピューティング」の仕組みに情報を送信しないので、レスポンスが早くなります。

クラウドサービスを運用するユーザー数が、増加することでレスポンスが低下して応答が遅延することや、パンクすることがあり得ます。

しかし「エッジコンピューティング」の仕組みは端末側(エッジ側のIT機器)で情報処理を行うのでレスポンス劣化に至りません。

「エッジコンピューティング」を活用した遠隔医療や自動操縦機器の試行が始まっています。

 

セキュリティリスクの軽減

第2に、企業・団体は「クラウドコンピューティング」で情報処理するケースが多くなっています。「クラウドコンピューティング」はインターネット上に設置してあるので、不正アクセス・サイバー攻撃・情報漏洩や流出のリスクがあります。

しかし「エッジコンピューティング」はイントラネット内で情報処理を完結させるので、機密性の高いデータを保護することができます。機密性が高いデータは「エッジコンピューティング」、他は「クラウドコンピューティング」に送信する切り分けをすることで、情報流出のリスクを低減します。

 

障害などの耐性強化

第3に「クラウドコンピューティング」は、災害・通信障害でサービスの利用が出来なくなります。

しかし「エッジコンピューティング」はイントラネット内で完結するため、引き続きサービスの利用が可能になり、耐性が強固になります。

 

 

エッジコンピューティングの活用事例 3件

「エッジコンピューティング」の必要性は、IoT技術・スマート工場化の進展があるので注目されているソリューションです。

これから農業分野・自動運転・小売業界の「エッジコンピューティング」導入事例を紹介していきます。

 

農業分野

第1に農業分野の「エッジコンピューティング」導入事例を紹介します。

近年の農業は、無人で操作が可能なスマート農業機械・ドローンによるデータ収集・分析する仕組みが導入されています。

広い面積の膨大なデータの分析・処理を効率的に行うために「エッジコンピューティング」を活用したリアルタイムのデータ処理の仕組みが始まっています。

アメリカ合衆国では「エッジコンピューティング」のプラットフォームを活用した「除草ロボット」を試行されました。

「除草ロボット」には高性能カメラが備え付けられていて、動作中に農作物と雑草を瞬時に区別して除草剤の撒く場所を指示します。

農地・雑草・天候等の情報をセンサーでデータ収集と送信してAI(人工知能)が分析します。

「除草ロボット」の動作を制御する農業の分野は、作業の判断する遅れが収穫・出荷に致命的なダメージを与えます。

そのためリアルタイム性が高位な「エッジコンピューティング」が採用されました。

今後の進展が期待される分野です。

 

自動運転

第2に乗用車の自動運転です。

自動運転は指令のタイムラグがあってはならない分野です。

事故を起こさないため、瞬時・適時の判断が要求されるため指令のタイムラグをなくす「エッジコンピューティング」は主たるIT技術になります。

現在の自動運転の情報の流れを紹介します。

自動車に搭載したカメラ・センサーで周囲の他車・道路状況をリアルタイムに読み取ります。

読み取ったデータを「クラウドコンピューティング」に送信し、AI(人工知能)がビッグデータ解析を実行します。

結果を自動車にフィードバックする流れで自動運転が実現されています。

何年か先に到来する、自動運転が普及する時期には1/10秒間の判断遅延が事故を起こす因子になるため、通信の高速化・高性能化が要求されます。

しかし「エッジコンピューティング」を活用した自動運転は、自動車の近く・または車載のエッジサーバー機でデータ解析を行うため、「クラウドコンピューティング」による自動運転制御と比べ、高位なリアルタイム性を確保可能でより安全な運転が実現できます。

リアルタイム性が高位な「エッジコンピューティング」に今後も進展が期待されています。

 

小売業界

第3に小売業界を紹介します。

小売業界は店舗スタッフの人材不足もあり「無人店舗」が世界的に広まっています。

買い物客が入店すると、店内にある無数のカメラとセンサーが買い物客を感知します。

買い物客は自分が欲しいものを手に取り、退店します。

その間、店内にある無数のカメラとセンサーで購入した商品を識別して瞬時にスマートフォンやタブレット端末にレシートが送信される仕組みです。

POSレジがない「無人店舗」で瞬時に来店客と購入商品を識別してするには、リアルタイムでの情報収集・分析が重要です。

そのため店舗内で情報処理が完結する「エッジコンピューティング」が採用されました。

アメリカ合衆国の流通業界大手のウォルマート社もエッジコンピューティングのプラットフォームを導入し、顧客体験の向上を目指した小売店舗の運営を試行しました。

「エッジコンピューティング」の高位なリアルタイム性は世界的に広がっています。

日本の小売業(特にCVS)も「エッジコンピューティング」を活用した「無人店舗」が展開させるようです。

 

 

エッジコンピューティングを推進する開発パートナー選びのポイント

アメリカ合衆国の最大手のITベンダー企業は、「エッジコンピューティング」による、企業・団体の業務を効率化させる「エッジ・コンサルティング・サービス」を開始しました。

製造業の工場では、IoT機能を持つウェアラブル機器・IoTセンサー・場内環境センサーを設置してアルタイムにデータを収集・分析し、場内で生じる危険を察知して、従業員の安全を守ります。

各種センサーで場内の機器の計画外の修理作業を最小限に抑え、機器の生産性を向上させることに貢献しています。

国内のITベンダー企業・大手電機メーカーのデータ処理は「クラウドコンピューティング」が主流になっていますが、「エッジコンピューティング」へのシフトが始まっています。

「エッジコンピューティング」を早期に推進するための開発パートナー企業を選択するときは、アメリカ合衆国の最大手ITベンダー企業に日本法人があります。

現状と将来像を相談しながら、最新の導入事例を紹介してもらいましょう。

 

 

まとめ

IoT・AI(人工知能)の進化により、リアルタイムでのデータ収集・分析の重要度が増し増します。

さらに高位なレスポンス、通信の低負荷、安心・安全なデータ通信の実現が求められます。

「エッジコンピューティング」のコスト面負荷がありますが、注目度が高位な技法です。

 

 

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