デジタルヘルスを導入支援する開発パートナー選びのポイント

「デジタルヘルス」という用語を聞いたことがありますか?国内では「デジタルヘルス」といわれますが、英語表記はDigital Healthcareです。

デジタル技術・通信インフラを活用したヘルスケアのことです。

ヘルスケアは、健康維持・増進の行動や運動、健康管理のことを示す用語です。

「デジタルヘルス」は、デジタル技術により、「予防」「診察」「治療」「回復」「健康」「健康維持」「リハビリ」など広範囲な領域の用語です。

デジタル技術が高度化することで、ハードウェア・ソフトウェアが飛躍的な進歩を遂げ、以前と比較できない情報交換・蓄積をするが可能になりました。

その結果AI(人工知能)技術導入により、人類の健康・医療支援が始まっています。

 

 

1.デジタルヘルスとは何か?

「デジタルヘルス」は、人工知能(AI)・チャットボット・IoT機器・ウェアラブル端末・ビッグデータの解析・仮想現実(VR)等の最新IT技術を活用して、医療・ヘルスケアの効果を向上させることです。

2020年~2021年は健康管理デバイスの市場が拡大しました。

ウェアラブル端末(小型の携帯型コンピュータで、身体に装着して、そのままの状態で使用できるものを示します。)は腕時計型が主流でしたが、眼鏡型(スマートグラス)、指輪型等の端末が製品化されています。

2020年に新型コロナウイルス感染症のパンデミックに対応した、遠隔医療・ロボットのトリアージ(患者の重症度に基づき、治療の優先度を決定して選別を行うことです。)・AIによる診断・XR(仮想空間技術の総称)活用による治療が導入され始めています。

健康管理・医療・ヘルスケアの分野に、最新IT技術が導入され始めました。

日本国内の高齢者比率が25%を超えて超高齢社会に突入します。

後期高齢者(75歳以上)の割合が増え続けることで社会保障費の急増・医療と介護に関わる人材の不足等のヘルスケアの現場・医療施設大きな課題を抱えています。

政府は、最新IT技術を活用した「人生100年時代」を目標に掲げて、健康長寿社会の実現を目指しています。

その最新IT技術を「デジタルヘルス」として注目しています。

 

 

2.最新のデジタル技術で医療、ヘルスケアの効果を向上させます

医療は、人命に関わる最重要な分野です。

従来の医療分野は、電子カルテ・医療点数計算・自己負担の医療費用費計算・決済等にICT技術が活用されています。

ドキュメント・会計分野が先行してICT化がすすんでいます。

ヘルスケアは、日々の個人の活動記録の重要です。

そのため疾患の早期発見・早期治療・再発予防には、自分自身の健康・医療情報をコンプライアンスの遵守・同意をした条件のもとで、ネットワークを介して「参照」「共有」「活用」する医療管理システムが重要になります。

さらに臨床研究におけるデジタル技術で新たな価値の提供が期待されています。

 

 

3.超長寿社会で求められる「デジタルヘルス」があります

日本国政府は、4年間に「人生100年時代構想会議」を開き、超高齢社会において高齢者が健康長寿の生活をおくる上で、どのような経済・社会システムが必要になるのかを議論しました。

少子高齢化が顕著な日本の社会では、社会システムのひずみが生じています。

最大の課題が、医療費の増大による財政圧迫です。

令和2年度予算は、約102 兆 6,580億円でした。

その内、社会保障費は予算の約35%に至り、約35兆8,608億円が計上されました。

さらに、大きな支出費目が医療給付費で、約12兆1,546億円です。

上記の医療給付費の削減には、診療報酬の抑制を強いられています。

医療給付費を削減できる政策をすすめないと、国民皆保険の制度の維持が難しくなります。

疾病・介護の予防に取り組むこと重要で、その役割を担う仕組みが「デジタルヘルス」です。

 

 

4.病気の発症、重篤化する前に異変を察知して対処します

医療給付費を削減するために、医療・ヘルスケアの改革が必要です。

最新ICTを効果的に活用して、疾病の早期発見・重症化の抑制・効率的な診断と治療・適切なアフターフォロー(介護を含む)が期待されています。

疾病に罹患しなければ医療費は不要です。

また、早期発見・早期治療で重症化することがなければ、医療費も軽減できます。

従来は、疾病の症状があったときに医療機関で検査や健康診断で疾病が発見されるケースが大半でした。

疾病が発見されたときは、症状が進行している場合やインオペする例もあります。
疾病の罹患を予防するには、軽微な状態を把握することです。

そのために日常生活の中で自分の体の状態をどれだけ正確かつ継続的に把握できるかが重要になってきます。

その状況把握に「デジタルヘルス」導入が期待されています。

 

 

5.IoT機器との連携をします

ウェアラブル端末から送信された身体情報を解析するクラウドサービスが、疾病の罹患と、疾病の重症化の抑制に活用されています。

ウェアラブル端末を活用して自分自身の生活習慣を把握できます。

日常生活のなかから集めた身体情報から疾病の罹患の兆しを察知できるAI(人工知能)機器が開発されています。

疾病の治療が終わったら、アフターフォロー・リハビリテーション・介護の効果を高めるIoT機器(モノのインターネット)導入の取り組みが進んでいます。

IoT機器・ウエラブル端末を利用して日常生活の身体情報を収集して、AI機能でリハビリテーション計画立案・患者の回復度予測を行うようになり始めています。

効率的・高品質のアフターフォロー提供の試行が始まっています。

 

 

6.医療技術の地域間格差を是正するロボットやVRがあります

医療技術の地域間格差を是正するロボットやVR(仮想現実)を紹介します。

 

6-1.ロボットを活用した遠隔治療・遠隔手術が始まっています。

第1にロボットを活用した遠隔治療・遠隔手術が始まっています。

医療従事者(特に医師)不足に悩む過疎地域が多くなりました。

また、専門医による診察・治療に限られる特殊な疾患や難病があります。

日本国内では「da Vinci Surgical System(アメリカ合衆国FDAの認証を受けた最初の手術支援ロボットです。アメリカ合衆国ンテュイティヴ・サージカル社が開発したマスタースレイブ型内視鏡下手術用の手術用ロボットです。)」が実用化され、最小限の開腹部で手術ができるようになりました。

現在は、国産手術支援ロボットの開発が進んでいます。

一例ですが、ロボットアームが触れた患部の感触を医師が触感として感じることができる手術ロボットが開発されています。

触感伝達技術がすすんでいるのです。

可視化による手術が大きく進化しています。さらに、5Gが実用化されて、オンライン手術にタイムロスがなくなる環境が整いました。

 

6-2.VRを活用した手術シミュレーションの取り組みが始まっています。

第2にVR(仮想現実)を活用した手術シミュレーションの取り組みが始まっています。

VR機能を使った手術のシミュレーションでは、難易度が高い手術・医療行為を、医師が事前にトレーニングできる取り組みが始まっています。

外科医の技術とスキルは、経験(症例)に比例して向上します。

今後は、VR機能を活用することで、担当外科医を育成すると期待されています。

 

 

7.医療・ヘルスケアの発展で「人生100年時代」が到来します

近年、医療・介護・予防医療では、最新ICT機器の導入が広く周知されています。

日本国政府も「デジタルヘルス」の利用を支援・後押しすることに至りました。

ウェアラブル機器から取得できる身体情報は、一般の医療機関の診察・治療では利用されない情報でした。

しかし、ウェアラブル機器から日常の身体情報が容易に利用できることで、疾病の早期発見・予防医療が可能になっていきます。

近い将来、医療とヘルスケアは飛躍的な進化を遂げ、健康長寿の「人生100年時代」が到来するといえます。

 

 

8.デジタルヘルスを導入支援する開発パートナー選びのポイント

「デジタルヘルス」の分野は大手ベンダー企業・大手IT企業(富士通・NEC・日立製作所・Apple・Microsoft・サムスンなど)・ITベンチャー企業が参入・参画しています。

腕時計型ウェアラブル端末のApple社製のApple Watchやサムスン社製のGalaxy Watchが人気の機種でスマートフォンやタブレット端末に身体情報を伝送する仕組みがあります。

しかし、医療機関と連携して医療全般をフォローアップするインフラが整備されている状況ではありません。

医療機関が「デジタルヘルス」を導入するときは、基幹システムを導入している大手IT企業や大手ベンダー企業を選択すると融通がききます。

大手IT企業や大手ベンダー企業は患者様から伝送させる身体情報の受けるノウハウ・技術をもっていますので、安心して導入できるようです。

 

 

まとめ

「デジタルヘルス」分野は範囲が広域なため、導入基準や導入手順を一元化することができません。

海外のIT企業製品が先行して流通したことも因子のひとつですが、身体に装着したIoT機器から身体情報を医療機関に伝送する仕組みは健康管理に役立つはずです。

 

 

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