NFTを導入支援する開発パートナー選びのポイント

最近、話題になっている「NFT」という用語を聞いたことがありますでしょうか?NHKの朝のニュース番組「おはよう日本」で2021年7月に「「NFT(Non-Fungible Token)=非代替性トークン」という認証技術を使ったデジタルアート市場が沸騰しています。」テーマでリポートされていました。

今後、市場拡大に期待が高まると報道されていました。

また、SNS上で著名人のツイートや、海外アーティストのデジタルアート作品が「NFT」化され、高額で落札されるなど世界中で注視されています。

「NFT」は、ブロックチェーン技術を活用することで、複製が容易なデジタルデータに、唯一無二な資産的価値を付与することです。

「NFT」は新たな売買市場を生み出す技術として注目を集めています。

注目を集めているなかには、数億円の価値が付与されるデジタルアート作品も登場しています。

これから、今注目の「NFT」とは何か?「NFT」の特徴や活用例、今後の動向を紹介していきます。

 

 

1.NFTとは何か?

「NFT」とは、ノンファンジブル・トークン(Non-Fungible Token)の頭文字3文字で構成される略称です。

日本語の意味は「代替不可能なトークン」と訳されます。

「トークン」は「商品・サービスの引換券」「代用貨幣」「代用通貨」のことで、ブロックチェーン技術を利用して発行された仮想通貨のことです。

「ノンファンジブル」は「代替不可能」と訳しますので、「代替不可能な仮想通貨」という意味になります。

「NFT(非代替性トークン)」とは、偽造・複製できない世界に1つだけの唯一無二なデジタルデータのことを示します。

さて、代替可能なもの・代替不可能なもの相違点を紹介していきます。

○○さんがもっている1,000円札は、□□さんがもっている1,000円札の価値に違いがありません。

○○さんのもつ1,000円札で果実を3つ購入できますが、□□さんがもつ1,000円札で果実を4つ購入することはありません。

1,000円札の価値=果実3つなのです。

1,000円札を100円硬貨10枚に交換したときの価値は1,000円です。

100円硬貨10枚が「代替可能」品です。

代替不可能(ノンファンジブル=Non-Fungible)の実例は、MLBアメリカン・リーグのロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が打った第46号ホームランボールは唯一無二のものです。

仮にMLBで使用している公式ボールでも、市場で取引される価値は大きく変わってきます。

さらにアメリカン・リーグのMVPを受賞したことで、価値がさらにアップします。

同じMLB公式ボールでも「大谷翔平選手が打った第46号のホームランボール」という価値が付与させることで「代替不可能」なものになるのです。

上記のような観点をもつと、私たちの現実の世界には「代替可能(ファンジブル)」なものより、「代替不可能(ノンファンジブル)」なものが多いことに気付くでしょう。

 

 

2.NFTは代替不可能なトークン

「NFT」は代替不可能なトークン(代用貨幣/代用通貨)です。

代替可能(Fungible)トークンではありません。

「代替不可能なトークン」は、

  1. 代替えがきかないこと。
  2. 唯一無二であること。
  3. 固有の価値があること。
  4. 独自性があること。
  5. 複製品の作成ができないこと

です。

代替不可能なトークンは、何らかの「所有権(知的財産権など)」を主張することに向いているトークンと言えます。

また、「NFT」はイーサリアムのプラットフォームを介して発行されるトークンのことをいいます。

 

 

3.NFTの特徴

「NFT」の特徴を紹介します。

第1にアクセス権です。

「NFT」は、インターネットコンテンツ、アプリケーションソフトウエアへのアクセス権の相性がよいとされています。

たとえば、世界的な名高い経済誌のフォーブス(Forbes)は、インターネット記事を閲覧するときに表示される広告を表示しないようにする会員権を「NFT」で発売しました。

当該の会員権は30日間有効、7日間有効の2種類を導入しました。

会員権は仮想通貨のイーサリアムで購入することができます。

第2に知的財産権です。

「NFT」はアプリケーションソフトウエアの知的財産権の保護にも大きく貢献すると期待されています。

「NFT」はブロックチェーン技術で管理されています。

ブロックチェーン(分散型台帳履歴管理)は内容の複製をすることができないことが特徴です。

インターネット上に拡散されている不正コピーを防ぐことに活用できると期待されています。

第3にコンテンツの所有権です。

「NFT」の特徴は「持っていることに価値がある」です。

そのため「コンテンツの所有権」を管理する例があります。

「音楽コンテンツ」をトークン化することで、著作者・管理団体に使用許可を得ることを要せずに自由に「音楽コンテンツ」を利用できるようになりました。

また、「アニメーションのアートワーク所有権」をトークン化して、著作者・管理団体に使用許可を得ることを要せずに自由に「アニメーションのコンテンツ」を利用できるようになりました。

第4にIEO(仮想通貨取引所によって管理される資金調達方法です。)で「NFT」を活用することです。

IEOで仮想通貨「パレットトークン(PLT)」を発行します。

PLTは漫画、アニメーションのコンテンツのためのプラットフォーム「Palette(パレット)」で利用されます。

このパレットで「NFT」が活用されます。

 

 

4.NFTの活用例

「NFT」の活用例を紹介します。

第1にゲームのキャラクター・アイテムに「NFT」を活用します。

さまざまな種類の仮想猫を購入・販売・収集・繁殖できるオンラインゲームの「CryptoKitties」が「NFT」を採用しました。

「CryptoKitties」はブロックチェーンのイーサリアム(Ethereum)を使用し、仮想通貨のイーサリアム(Ethereum)で取引されます。

「CryptoKitties」の特徴は、仮想猫を配合すること、売買するゲームです。

仮想猫には各々に識別子が付与させていて、同じ仮想猫は世界に一匹として存在しません。

つまり、唯一無二の仮想猫を取り扱いするために「NFT」が最適な取引手段でした。

第2にアート分野です。

絵画・イラスト・写真などのアート作品は、モノとして取引されていました。

「NFT」の導入によりアート作品に所有権を付与することができるようになりました。

アート作品が「NFT」取引対象になったことで、ニフティゲートウェイ(Nifty Gateway)やスーパーレア(Super Rare)など、デジタルアートの取引を専門に行う市場が誕生しました。

投機目的で新市場に参加するトレーダーが増えてきました。

デジタルアートは高額で取引されることがあり、デジタルアーティストの「Beeple」によるアート作品が、最高額となる約6,900万US$(円換算=約75億円)で落札され話題になりました。

この話題は、NHKの朝のニュース番組「おはよう日本」でリポートされました。

 

 

5.NFTの今後の動向

「NFT」の今後の動向を紹介します。

「NFT」は

  1. 原本を変更できないこと
  2. 代替えがきかないこと
  3. 固有の価値・独自性・希少性があること

が特徴です。

「NFT」は「使うときではなく、所有しているときに価値が発揮される」という特性があります。

今後、身分を証明するライセンス証明書、飛行機の搭乗チケット、音楽ライブのチケット、売掛債権の証券化等が「NFT」により取引ができるようになっていきます。

 

 

6.NFTを導入支援する開発パートナー選びのポイント

「NFT」は、企業・団体が導入している基幹システムとの関連がありません。

前章で紹介した通りにオンラインゲームのキャラクターやデジタルアートコンテンツの取引に活用する技法です。

もし、デジタルアートコンテンツを購入して所有権を取得したときは、固定資産計上する必要があります。

頻繁に取引をする予定があれば、基幹システムとの連携を検討する必要があります。

しかし「NFT」は市場参入して間もないことで、マニュアル管理で十分であると推測します。

もし「NFT」との連携を検討するのであれば、基幹システムを導入した開発パートナー企業に相談してみることをお勧めします。

大手電機メーカー、ITベンダー企業は基幹システムをする部門とは別に「NFT」支援サポート部門があると思います。

市場参入が間もないことで、支援サポート部門がなくとも関連企業からのサポートがあります。

現行の基幹システムを導入した開発パートナーの営業担当やプロジェクト・マネージャーに相談してみましょう。

 

 

まとめ

「NFT」は現在、エンターテイメント業界に関する導入が進んでいます。

「NFT」は唯一無二のオンラインゲームのキャラクターやデジタルアートコンテンツに活用され始めました。

今後は、売掛債権や不動産分野に「NFT」が活用されると期待されています。

 

 

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