コロナ禍におけるDXの推進と変化の定着を推進する開発パートナー選びのポイント

2021.09.06

今年（2021年）のITトレンドで重要となるのが、2020年年頭からパンデミックに至っている新型コロナウイルス感染症が起因して、急激な「雇用形態」「働き方」の変化をベースとした進化と改革が始まっています。

コロナ禍においての改革は、デジタルトランスフォーメーション（DX）で、導入が加速しています。

「リモートワーク化」「物への非接触化」「クラウド化」「モビリティー化」「AI（人工知能）の導入」「ML（機械学習）の導入」「サイバーセキュリティー化」等の今まで無かったソリューションを取り入れる動き・行動の変化が進み始めました。

企業・団体は新たなビジネスモデル・ソリューション導入によって、企業間競争優位性の確立のため、デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進して定着化させています。

1 デジタルトランスフォーメーション（DX）とは？
2 ビジネスにおけるデジタルトランスフォーメーション（DX）とは？
3 企業・団体がデジタルトランスフォーメーション（DX）に取り組む必要性とは？
4 コロナ禍のデジタルトランフォーメーション（DX）の課題を紹介
5 コロナ禍におけるDXの推進と変化の定着を推進する開発パートナー選びのポイント
6 まとめ
7 システム開発のITパートナー探しをされるのであれば

デジタルトランスフォーメーション（DX）とは？

デジタルトランスフォーメーションは、英語でDigital Transformationのことです。

英語圏はTransformation を省略して「X」と表記しますので、頭文字2文字を取ると「DX」になります。

一般的に「最新のデジタル技術を駆使した、デジタル化時代に対応するための企業の変革」という意味のビジネス用語・IT用語です。

デジタルトランスフォーメーション（DX）とは、「情報技術（IT）の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」概念のことをいいます。

ビジネスにおけるデジタルトランスフォーメーション（DX）とは？

ビジネス界におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）とは何か？紹介します。国（経済産業省）は、デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進ガイドラインを下記にように定義しました。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

参照：経済産業省HP

経済産業省が定義する文章は官僚語ですので、分かり易くいいます。

企業・団体は、お客様や社会のニーズに合わせて、自社製品や自社事業・自社サービスの基幹システムをデジタル化することを推進します。

また、競合する企業・団体に対して優位になることをデジタルトランスフォーメーション（DX）の成果であると定義しています。

また、大手のITベンダー企業である富士通社は、先進国9ヵ国の約900名にビジネスリーダーにデジタルトランスフォーメーション（DX）の意識調査をしました。

その結果はデジタルトランスフォーメーション（DX）導入の検討・施行・導入した割合が87％に至っています。

結果的に、約9割の企業・団体が既にデジタルトランスフォーメーション（DX）の導入を推進していることになります。

コロナ禍で今後の状況は不明瞭の時期であるため、少しでも競争企業に対して優位になるために、デジタルトランスフォーメーション（DX）が必要なソリューションであるといえます。

企業・団体がデジタルトランスフォーメーション（DX）に取り組む必要性とは？

企業・団体がデジタルトランスフォーメーション（DX）に取り組む必要性を紹介します。

その必要性とは「現行システムに限界があること」「お客様や社会のニーズの変化に対応することが求められる」「コロナ禍で生じる非接触などのデジタル化に対応するため」これから上記の3つの必要性を紹介していきます。

現行システムに限界があること

既存の現行システムは業務に慣れており操作性に安定感があります。

競争企業に対して優位になるとき、企業・団体が将来性を勘案すると現行既存システムは限界を迎えるときがやってきます。

稼働維持・制度改正による更新対応に大きな費用は掛かります。

既存システムと連携したUI化に対応できないケースがあり得ます。

既存の現行システムのERP化・または改新することで、企業・団体の成長につなげやすくなります。

お客様や社会のニーズの変化に対応することが求められる

数年前の消費者の消費活動や社会のニーズは大きく変化しています。

たとえば、数年前はレンタルDVDが盛んでした。現在は「Netflix」「U-NEXT」等のストリーミングサービスが広がっています。

お客様は、コロナ禍で混雑した店舗でDVDを探すことを避けて、自宅でストリーミングサービスをするよう行動が変化しています。

社会のニーズの変化に対応するために、現行のビジネスモデルのデジタル化が求められます。

コロナ禍で生じる非接触などのデジタル化に対応するため

コロナ禍でIT業界・IT業界以外でデジタル化が進んでいます。

この予測できない事態にでも対応できて、競合企業に遅れを生じさせないことが重要です。

コロナ禍で人流抑制のために「在宅勤務」「リモートワーク」を導入する企業・団体が多くなっています。

そのため「Zoom」「Teams」「Skype」等のアプリケーションソフトウエアを導入しています。

上記のアプリケーションソフトウエアはデジタルトランスフォーメーション（DX）の一環です。デジタル化はなくてはならないツールになっています。

コロナ禍のデジタルトランフォーメーション（DX）の課題を紹介

コロナ禍で、デジタルトランスフォーメーション（DX）を推進するための課題があります。

前章で先進国9ヵ国900名のビジネスリーダーの87％の方が、デジタルトランスフォーメーション（DX）の検討・施行・導入を決めています。

実際にはビジネスリーダーは必要性を求めていますが、デジタルトランスフォーメーション（DX）を理解して推進・導入することに乖離があるようです。

これからデジタルトランスフォーメーション（DX）推進の課題や妨げることを紹介します。

企業・団体における経営層のデジタル化に対する理解不足

企業・団体の経営層がデジタル化に対する理解が不足しているケースです。

机上のパソコンは飾り物のようにデジタル化の理解が浅い経営層は、デジタルトランスフォーメーション（DX）推進のメリットがわかりません。

現行のシステムを改新する意思決定ができず、競合企業に遅れを生じさせることになりかねません。

ITエンジニア人材の枯渇化と教育環境が不足

ITエンジニア人材の枯渇化と社内でITエンジニア人材を育成する教育環境が減少しています。

近い将来、現在のITエンジニア担当者が退職したとき、後継者がいない事象に陥る課題があります。

企業・団体の情報システム部門・IT推進のデジタル部門を少ない員数で運用してときは高リスクといえます。

また、企業・団体の情報システム部門・IT部門にデジタルトランスフォーメーション(DX)を理解しているITエンジニア人材が多くいません。

そのため、経営層は「アウトソーシング」「AI（人工知能）で対応する」「クラウド化で問題解決する」という外部委託する安易な方針ですすむと運用・実行する社内のITエンジニア人材が枯渇していきます。

一方では、アウトソーシングなどの外部委託せずに、社内のITエンジニア人材不足を補完する教育環境が十分といえません。

コロナ禍ではオンラインで開かれるプログラミングスクールなどが増えてきています。

しかし、以前のように先輩のITエンジニアが後輩のITエンジニア人材を育成する機会が減少傾向にあるようです。

システム開発プロジェクトの多層化した下請け構造によるノウハウが不足

大きな規模の開発プロジェクトは元請けIT企業から、多層化した下請け構造になっています。

そのため、元請けのノウハウが末端の下請け企業まで浸透しない事象が起きています。

これがIT業界で見られる「多層下請け構造」の原因なのです。

下請け企業は今回限りの契約が多いので、開発ノウハウが引き継がれないケースが見受けられます。

現在稼働中の基幹システムの老朽化と内容のブラックボックス化

現在稼働中の基幹システムが老朽化しているのですが、改新に踏み切れないことがデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の課題とされています。

さらに、該当システムの情報共有がされず、一部がブラックボックス化（誰もわからない化）されているためデジタルトランスフォーメーション（DX）推進を妨げているようです。

情報システム部門・IT部門の維持は高いスキルを有するITエンジニア人材で構成されるので、人件費も大きな負荷になります。

経営層には、デジタルトランスフォーメーション（DX）導入に踏み切れない課題・悩みがあるようです。