リバースメンタリングを推進する開発パートナー選びのポイント

「リバースメンタリング」という用語を聞いたことがありますでしょうか?「リバースメンタリング」は、逆メンター(指導者・助言者)制度といわれています。

上長・先輩社員がメンター(指導者・助言者)として後輩社員を指導する通常のメンタリングに対して、後輩社員が上長に助言する逆方向(リバース)の仕組みを示します。

「リバースメンタリング」制度により後輩社員とコミュニケーションを取り、後輩社員がもつ知識を活用しようという取り組みが注視されています。

これから「リバースメンタリング」とは何か?導入するメリットや留意点を紹介していきます。

 

 

1.リバースメンタリングとは何か?

「リバースメンタリング」は「逆メンター制度」といわれます。

後輩社員が上長・先輩社員に対して、自分の知識を活かして助言する制度を示します。

今までの「メンター制度」は、上長・先輩社員が後輩社員を指導・助言することです。

しかし、現在は最新IT機器の導入や最新アプリケーションがかかわることで、業務のすすめ方がIT技術を中心にした形態に変遷しています。

そのため、トレンドに対して感性のある後輩社員・若手社員の知識を有効活用することを目的にした制度が「リバースメンタリング制度」です。

「リバースメンタリング」の導入で、上長・先輩社員が後輩社員・若手社員から最新IT技術・最新アプリケーション知識の助言を受けることになります。

後輩社員・若手社員は最新技術の習得と指導方法・助言方法等の説明する手法を学ぶことができます。

先輩社員と後輩社員との良好な関係構築と後輩社員・若手社員の育成を図ることができる制度です。

 

 

2.リバースメンタリングを導入するメリット

「リバースメンタリング」を導入するメリットを紹介します。

第1に上長・先輩社員が最先端の技術を習得することができます。

後輩社員・若手社員は、最新のIT技術・最新アプリケーションに関わる知識・技術をスムーズに理解して利活用します。

この理解力と知識を上長・先輩社員と共有することで、上長・先輩社員の知見と最先端技術を習得することが期待されています。

また、後輩社員・若手社員がもつ価値観や考え方を上長・先輩社員が知ることで、働き方改革のアイデアにつなげられると期待されています。

第2に上長・先輩社員と後輩社員・若手社員にコミュニケーションが活発になります。

通常のメンタリングと異なり「リバースメンタリング」は上長・先輩社員と後輩社員・若手社員とのコミュニケーションが活発化する効果があります。

その結果、上長・先輩社員と後輩社員・若手社員が気兼ねなく情報を交換できる環境に変遷していきます。

日本型商慣習である縦社会を脱する好機とされています。

第3に管理者のマネジメントスキルが向上します。

上長・先輩社員と後輩社員・若手社員のコミュニケーションが活発化することで、上長・先輩社員は後輩社員・若手社員が抱える課題・価値観に接する機会が増えます。

「リバースメンタリング」により、管理者がマネジメントする観点が広がり、マネジメントスキルが向上すると期待されています。

第4に後輩社員・若手社員のエンゲージメントが高まります。

エンゲージメントとは、企業・団体の組織に対する従業員の愛着心や貢献意欲を意味します。

「リバースメンタリング」は、後輩社員・若手社員がメンター(指導者・助言者)となり上長・先輩社員に対して、個々が有する知識・技術を伝えます。

後輩社員・若手社員が個々の知識が役立つと感じるとやりがい・達成感を抱きます。

その結果、エンゲージメントが高まることが期待されています。

エンゲージメントが高まると、モチベーションアップにつながり、生産性の向上・離職率の低下が期待できます。

 

 

3.リバースメンタリング実施時の留意点

「リバースメンタリング」実施時の留意点を紹介します。

第1に「リバースメンタリング」の実施目的を明確に示すことです。

「リバースメンタリング」を導入する前に、実施目的を明確に示すことが重要です。

さらに、明確化した実施目的を従業員に周知するがことで重要です。

「リバースメンタリング」の効果を高めるために、メンターとメンティー(助言される者)の役割を理解してもらうことが肝要です。

第2にメンターとメンティーでは価値観の違うことを尊重し合うことです。

メンターとメンティーは、年齢の差がかなり離れているケースがあります。

高卒の若手社員は18歳、勤続40年の先輩社員は60歳とすると42歳の年齢差があります。

年齢差は、世代の違いによる価値観・考え方が異なります。

「リバースメンタリング」は、このような価値観・考え方の違いを学ぶことも目的のひとつです。

メンターとメンティーが相互に価値観・考え方の異なることは必然です。

ここでは、お互いを尊重し合うことを心掛けましょう。

第3にメンターとしての貢献度を人事評価に反映させることです。

メンターは、通常の業務とメンター業務を兼務します。

「リバースメンタリング」でメンターを担うときは、人事評価にメンターとしての成果と貢献度を加味するように心掛けましょう。

 

 

4.リバースメンタリングの導入事例

「リバースメンタリング」の導入事例を紹介します。

第1に一般消費財メーカーの事例です。

このメーカーは2004年に「リバースメンタリング」を導入しました。

目的は明確で、仕事と子育てを両立できる労働環境と関連する人事福利厚生制度を再考するために、「リバースメンタリング」を導入しました。

その後も、若手の女性社員が上長に助言をする方法で「リバースメンタリング」を継続しています。

仕事と家事の両立、育児の悩みについて情報共有を行うことで、上長が部下の課題や悩みや理解し易い環境になり、マネジメントに活用しています。

第2に化粧品メーカーの事例です。

このメーカーは「最新のICTに関して上層部の理解が進まない」「事業部間の交流が少なく縦割り組織になっている」という課題を抱えていました。

上記の課題を解消するために、「リバースメンタリング」を2017年に導入しました。

若手社員が他事業部の役員へのメンターを担いました。

マンツーマンで最新ICT技術や最新アプリケーションの知識と使い方を助言・指導しました。

その結果、役員のICT技術に関わる知見が向上しました。

さらに、各事業部のICT担当を若手社員に委ねました。

その結果「リバースメンタリング」導入効果があったとされました。

第3に総合化学メーカーの事例です。

同社は2020年から「リバースメンタリング」を試行しました。

経営幹部がメンティーになり、最新IT技術と知見を広げることを目的しました。

さらにメンターを担う若手社員にはロイヤリティとモチベーションの向上を目的にした試験導入です。

3か月間を目安にして、メンターとメンティーの組み合わせを換える工夫をして、マンネリ化防止策を取り入れています。

 

 

5.リバースメンタリングを推進する開発パートナー選びのポイント

「リバースメンタリング」機能の導入は、企業・団体が導入している基幹システムの開発パートナーに相談してみることをお勧めします。

大手電機メーカー、ITベンダー企業は基幹システムをする部門以外に「メンタリング・リバースメンタリング」を専門にしたサポート担当エンジニアをスタンバイさせています。

現行の基幹システムを導入した開発パートナーの営業担当やプロジェクト・マネージャーに相談してみましょう。

基幹システムを導入した開発パートナー企業は、末端の端末からホストコンピューター・サーバー機の構成を把握しています。

そのため、人事管理システム・人事評価システム等と連携できる可能性があります。

「リバースメンタリング」の導入で蓄積したソースデータを有効に活用することが考えられます。

「メンタリング・リバースメンタリング」の導入は、基幹システムを導入した開発パートナー企業に相談しましょう。

 

 

まとめ

「リバースメンタリング」は、従業員の知識やモチベーションを向上するだけでなく、若手社員がもつ最新IT技術と新しい価値観を事業戦略に活用できる可能性があります。

人材育成のひとつとして「リバースメンタリング」の導入を比較・検討してみてください。

 

 

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