HRテックを推進する開発パートナー選びのポイント

「HRテック」というIT用語を見聞きしたことがありますか?

企業・団体の情報システム部門・IT関連部門よりも人事部門や総務部門で多用されているようです。

しかし「HRテック」の意味を理解しているでしょうか?

近年、人事部門でデジタル技術を活用した取り組みが注目を集めています。

「HRテック」といわれる最新のIT技法です。

これから「HRテック」とは何か? どのような背景で導入の検討が行われるのか? また課題は何か? など紹介していきます。

 

 

HRテックとは何か?

「HRテック」とは、人的資源(Human Resource)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語です。

「HRテック」は人的資源の調査・分析・管理を高度化して、ビジネス効率をアップさせる技法です。

近年はデジタルトランスフォーメーション(DX=ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること。)の加速に伴って注目されている新技術です。

「HRテック」は人材採用、人材育成・教育、労務管理、福利厚生の基本的な人事労務管理の範囲にとどまりません。

健康管理ツール・バイタル測定などヘルスケアとの連携をする導入事例があります。

人事・組織に関する業務は「HRテック」の適用範囲といえます。

 

HRテックが広まる背景

2019年ころから国内で「HRテック」が広がり始めました。

「HRテック」が広まる背景を紹介していきます。

第1にIT技術の進歩です。

ビッグデータの収集と解析する技法・クラウド技術の発達は、データ分析作業を効率化しています。

また、AI(人工知能)やRPA(Robotic Process Automation)の進歩で、従来の業務をIT技術に置き換えできるようになったことが「HRテック」を浸透させました。

第2に「働き方改革法」の施行です。

2019年4月に「働き方改革法」が施行されました。

企業・団体は「働き方改革法」で長時間労働の抑制、在宅勤務・テレワーク勤務の推進、同一労働・同一賃金化、兼業・副業の推進など、働き方の多様化が求められました。

さらに2019年12月に発生した新型コロナウイルス感染症拡大に対処するため在宅勤務・テレワーク勤務が要請され、事業所勤務が削減されました。

従来は事業所勤務でしたので、人事・労務管理は目視確認できましたが、在宅勤務・テレワーク勤務では人事・労務管理を「HRテック」技術に委ねるようになっています。

 

HRテックが関係するIT技術

人事部門・総務部門のご担当者様は最新IT技術に縁がなかったかも知れません。

これから「HRテック」が関係する最新のIT技術を紹介していきます。

AI(人工知能)技術

AI(人工知能)はML(機械学習)の集積結果ともいわれます。

そのカテゴリーに関係するデータを大量に読み込ませることによってコンピューターが学習を行います。

コンピューターは、学習したデータを基に解析結果を出力する仕組みです。

AI(人工知能)は何でもできるということではありません。

大量な基礎データを準備して、コンピューターに学習させる必要があります。

「HRテック」は新規のカテゴリーです。

人事情報データを収集させて、ML(機械学習)させることで、AI(人工知能)技術を活用できるようになります。

 

「SaaS」

「SaaS」はサービスとしてのソフトウエアを示します。

英語表記はSoftware as a Serviceです。頭文字4文字からの略語です。

「SaaS」は、アプリケーションソフトウエアをインターネット経由で遠隔地から利用者の方々に提供する方式のことです。

利用者の方々はインターネットWebブラウザの汎用クライアントソフトウエアを利用して運用するサーバー機へアクセスして、アプリケーションソフトウエアを操作・使用します。

企業・団体は全国で統一したアプリケーションソフトウエアを共有することが可能になりました。

「SaaS」技術の進化は、「HRテック」の普及に重要な技術といえます。

 

「ロボティクス・プロセス・オートメーション」

英語表記はRobotic Process Automationです。頭文字3文字から「RPA」と略します。

「RPA」は、仮想知的労働者と呼ばれ、作業をソフトウェア・ロボットが代行する技術です。

「RPA」の進歩は、手作業で行ってきたデータ入力作業などを代行します。

人事部門は、給与・賞与計算、課税計算、保険料算定等の事務作業が多くあります。

「RPA」は事務作業の一部を補完しています。

 

「ピープルアナリティクス」

「ピープルアナリティクス」は従業員に関するデータを収集した分析結果を用いて、組織が抱える課題を可視化して解決へと導くアクションに繋げるための技法です。

従業員各々の強みと弱みが把握でき、分析結果を基にした人事配置が実現できます。

 

 

企業・団体へのHRテックの導入方法

「HRテック」の導入を検討しているが、どこから手をつければよいでしょうか?企業・団体向けのシステム導入は大事(おおごと)です。

これから「HRテック」導入をどのように進めればよいか紹介していきます。

 

業務の棚卸

第1に業務の棚卸をしましょう。

「HRテック」の導入は人事管理の高度化も含めた業務改革の一環ですすめます。

現在の業務を全て「HRテック」に置き換えることは容易ではありません。

そこで現在の業務棚卸を行いましょう。

導入事例を多く持つ開発パートナー企業は「業務の棚卸」をすすめます。

棚卸の事例をヒアリングしながらすすめましょう。

 

IT技術に置き換えできる業務の分類

第2に「HRテック」に置き換える業務と非IT化業務を分類します。

業務の棚卸が済むと、不要な業務・無駄な業務を見つけ出します。

従来、慣習化している業務には、目的が形骸化しているケースがあります。

この機会に業務を削減してスリム化しましょう。

その結果、必要な業務の中から「HRテック」に置き換える業務を選定していきましょう。

 

目的に応じた最適なソリューションを見つける

第3に「HRテック」に置き換える業務の選定をしたら、目的に応じた最適なソリューションを探します。

この工程は人事部門・総務部門だけでは判断ができないので、社内の情報システム部門・IT関連部門・経営企画部門・経理部門などと開発パートナー企業を交えてすすめていきましょう。

他社の導入事例を持つ開発パートナー企業を上手に利用しましょう。

そして最適なソリューションを導入しましょう。

また、お試し版を用意しているソリューションで操作体験・デモンストレーションをすることをおすすめします。

 

HRテック導入のプロジェクトの立ち上げ

第4にITベンダー企業や大手IT機器メーカーの選定まで完了したら、導入プロジェクトを立ち上げましょう。

前章で紹介しましたが、人事部門・総務部門だけでは判断ができないので、社内の情報システム部門・IT関連部門・経営企画部門・経理部門などに加えて開発パートナー企業を交えてプロジェクトを立ち上げましょう。

どの業務をどのソリューションに置き換えるかの要件定義が必要になりますので、プロジェクト立ち上げは重要事項になります。

 

 

HRテックを推進する開発パートナー選びのポイント

「HRテック」を導入し、人事管理の高度化・効率化を実現している企業・団体が出始めています。

前章で紹介しましたが「HRテック」導入は容易ではありません。

人事管理業務を全面的に見直し、目的を明確にして「HRテック」導入を進めましょう。

現在の人事管理業務の棚卸をして、「HRテック」に置き換える業務・現状維持をする業務・廃止する業務を切り分けします。

その際、企業・団体内で「HRテック」導入プロジェクトを立ち上げることです。

そのプロジェクトには「HRテック」導入実績を持つ開発パートナー企業を参画させましょう。

導入実績豊富な開発パートナー企業を参画させることで、高いハードルのバーを1段下げることができます。

 

 

まとめ

「人事管理を整備したいが汎用ERPに依存していいか?」「管理作業に手間と工数が掛かり効率化できない!」等管理部門は悩みが多いと思います。

「HRテック」は最新のIT技術です。

導入の検討をする際は、導入実績を多く持つ開発パートナー企業を参画させましょう。

 

 

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