ETLを導入支援する開発パートナー選びのポイント

「ETL」というIT用語を聞いたことがありますでしょうか? 「ETL」はExtract、Transform、Loadツールの略称です。

企業・団体が蓄積した膨大なデータを抽出(Extract)・変換(Transform)、書き込み(Load)するツールのことを示します。

企業・団体が蓄積した膨大なデータを集計・加工して経営にフィードバックするツールのことです。

近年の企業・団体活動のなかで蓄積された膨大なデータから的確に必要なデーを取り出してリアルタイムに正しく分析をして、経営戦略の策定に役立てる事が求められています。そのために利活用するツールが「ETL」です。

これから「ETL」ツールの機能・メリットと導入するときの注意点を紹介していきます。

 

 

1.ETLとは何か?

「ETL」は、Extract(抽出)、Transform(変換)、Load(書き込み)の頭文字3文字から構成される略称です。

「データ抽出機能」「データ変換機能」「データ書き込み機能」を英語表記した3つの機能を組み合わせた機能のことを示します。

「ETL」は、企業・団体が蓄積した膨大なデータと、基幹システム・サブシステムの「システム間データ連携」を効率的に構築するためのツール(道具・アプリケーションソフトウエア)のことです。

多くの使途は、販売管理システム・在庫管理システム等の基幹システムとデータウェアハウス(DWH:業務で発生した取引履歴を時系列に保管したデータベースのことです。

またデータの倉庫と呼ばれます。)の連携です。

このデータベースを収集・集計・加工・分析・統合を専門にしたツールを「ETL」ツールといいます。

「ETL」ツールの操作は「GUI」方式で提供されています。

「GUI」とは、プログラミング初心者の方や、IT初心者の方でも理解できるよう視覚化したツールを示します。

「ETL」ツールの利用者はプログラミング技術がなくとも、システム間データ連携を構築することができるとされています。

 

 

2.ETLの機能

「ETL」の機能を紹介します。

第1にデータの読み込み(Extract)機能を紹介します。

「ETL」は、データベース・CSVファイル・MS Excelファイル・テキストデータ・XML(Webページに入力した文章を意味付けすること。

またはマーク付けすること。)など多様な形式のデータファイルの読み込みができます。

また、読み込むときに、条件選択をする機能があります。

条件に一致した情報を抜き取りして、次工程に引継ぎする操作ができます。

データベースから読み込みは、大手電機メーカー・ITベンダー企業がリリースしているデータベースに接続して対象データを抽出する機能です。

「GUI」画面から接続条件・抽出条件を指定することで簡単に対象データ抽出することができます。

また、IT専門技術者はデータベース専用言語のSQL文を記述して、多面的な抽出条件を設定することができます。

多くの「ETL」ツールは、代表的な汎用データベースであるOracle・SQL Server・MySQL等に接続することが可能です。

また、MS Excelファイル・CSVファイル・テキストファイル、XML等のファイルからデータを読み込む機能があります。

多層化構造のデータの読む込みが可能です。

第2にデータの加工(Transform)機能を紹介します。

読み込みをしたデータを加工する機能です。

上記の読み込み機能で抽出したデータを集計・加工・分析・結合する処理を実行します。

「GUI」画面から集計・加工等の条件を指定することで簡単に集計・加工します。

データ加工の機能の代表例を紹介します。

①マッピング機能です。

抽出したデータとデータをマッピングして結合する機能です。

結合条件を「GUI」画面から簡単に操作することができます。

このときに、データベースの項目数(MS Excelの列をイメージしてください。)を選定して、不要な列を排除することができます。

②集約機能です。

抽出したデータを指定した条件で集約する機能です。

(MS Excelの「Σ」命令をイメージしてください。)③置換機能です。

抽出したデータを指定した条件に沿って置換します。

第3にデータの書き込み(Load)機能を紹介します。

上記の加工機能で集計・加工・結合した結果をデータベース・CSVファイル・Excelファイル・テキストファイル・XMLに書き込み(出力)する機能です。

データベースへの書き込みは、大手電機メーカー・ITベンダー企業がリリースしているデータベースに接続方法を指定して対象データを書き込みする機能です。

また、MS Excelファイル・CSVファイル・テキストファイル、XML等のファイル形式にして書き込みすることができます。

 

 

3.ETL導入のメリット

「ETL」導入のメリットを紹介します。

第1に開発工数の削減と生産性アップが図れます。

「ETL」を導入する最大のメリットは、開発工数の削減と生産性のアップです。

従来は、データベースから経営戦略で活用する資料をIT技術者やプログラマーに依頼して資料作成をしていました。

「ETL」ツールは、IT技術・プログラミング技術がなくとも、「GUI」画面から簡単に条件設定することで、目的の経営戦略で活用する資料を作成することができます。

「ETL」ツールには、基幹システム間のデータ連携をするためのパーツが用意されています。

「GUI」画面から簡単に設定ができるツールになっています。

IT技術者やプログラマー職に依頼して資料作成を依頼する工程と比較すると、大幅に開発工数を削減することができます。

結果的に生産性がアップします。

第2に開発品質が向上します。

前章で紹介しましたが、「ETL」ツールの機能は、基幹システム間のデータ連携をするためのパーツが用意されています。

データを連携するパーツには品質保証がされています。

従来は、データベースから経営戦略で活用する資料をIT技術者やプログラマーに依頼して資料作成をしていました。

その資料の内容をデバックして数値の検証する必要がありました。

しかし、「ETL」ツールはデータベースの集計・加工するパーツの品質保証がされているため、デバックして数値検証する工程が不要になります。

「GUI」画面から簡単に条件設定して、品質が担保されたパーツを使って資料作成することができます。

初心者でも品質の高い資料作成することができます。

第3にプログラムのメンテナンス要件が向上します。

従来は、データベース機能のアップデートや経営戦略資料のカスタマイズをするときは、IT技術者やプログラマー職に依頼して資料作成をメンテナンスしていました。

「ETL」ツールは、IT技術・プログラミング技術がなくとも、「GUI」画面から簡単に条件設定を変更することで、目的の経営戦略で改修することができます。

「GUI」画面から視覚的に操作できるので、何枚かのプリントスクリーンで操作手順書を作成することができます。

従業員の職能を選択する必要がなくなります。

 

 

4.ETLを導入する注意点

「ETL」を導入する注意点を紹介します。

第1に「ETL」導入にはITの基本知識が必要なようです。

「ETL」の販売アピールポイントは「専門知識がなくてもETLで開発を行うことができること」です。

たとえば、基幹システム間のデータ連携と問われたとき、専門知識がない方が「ETL」を操作できるでしょうか?専門知識・開発経験がない方が単独で「ETL」を操作して資料作成することは難しいようです。

高度なプログラミング技術は不要ですが、基本的な知識・見識を要するようです。

基本的な知識・見識を紹介します。

①データベースの基礎知識です。

「ETL」はデータベースに接続して処理を行います。

データベース構造の基礎知識がないと操作できないことがあるようです。

②SQLの基礎知識です。

「ETL」はSQL命令をコーディングせずにデータの抽出が可能です。

しかし、SQL命令の基礎知識がないと正しくデータベースを結合して抽出することは難しいといわれています。

③設計スキルが必要です。

「ETL」では基幹システム間のデータ連携とデータベースを結合して抽出・集計加工して資料作成をします。

データベースの結合・抽出する設計手順が最適化されていないと、出力パフォーマンスが劣化します。

基本的な設計スキルがないと、迅速な資料作成ができなくなることがあり得ます。

第2に「ETL」の操作方法の理解に時間を要することが考えられます。

「ETL」は便利なツールです。

そのため多くの機能があるので、操作方法を習得する期間を要します。

「ETL」を学習する有償講習もあるほど多機能なツールです。

IT技術を要していないと活用できないツールなようです。

第3に導入費用が高額です。

「ETL」は多機能なツールです。

そのため価格が高額なツールです。

導入には100万円~1,000万円単位の費用が必要になります。

費用対効果を見極めて導入の検討をしましょう。

 

 

5.ETLを導入支援する開発パートナー選びのポイント

「ETL」ツールの導入は、企業・団体が導入している基幹システムと連携したオフラインで導入しているサブシステムとの連携が必要になります。

「ETL」ツールの導入については、企業・団体が導入している基幹システムの開発パートナーに相談してみることをお勧めします。

大手電機メーカー、ITベンダー企業は基幹システムをする部門とは別に「ETL」支援サポート部門があります。

現行の基幹システムを導入した開発パートナーの営業担当やプロジェクト・マネージャーに相談してみましょう。

大手電機メーカー、ITベンダー企業の「ETL」支援サポート部門は、企業・団体の事業部・部署・部門が導入している個別の業務システムのスペックを把握しています。

「ETL」ツールの導入は、基幹システムを導入した開発パートナー企業に事前確認をしましょう。

 

 

まとめ

「ETL」ツールの活用で、基幹システム間データ連携をした資料を効率的に作成することができます。

しかし、ITの基本知識がないと、効率的な操作と運用ができないことがあるようです。

また、「ETL」ツールは高機能で、高価格なツールです。

約100万円~1,000万円するツールです。

費用対効果を見極めて導入の可否を決めることが大切です。

 

 

システム開発のITパートナー探しをされるのであれば

システム開発のITパートナー探しをされるのであれば「システム開発コンシェルジュ」で是非ご相談いただければと思います。

以下のフォームより開発でご相談いただきたい内容などご相談ください。

    関連記事一覧