
ITリテラシーとは?
企業においてIT関連の問題が起きるようになっています。
情報漏洩であったり、メールの誤送信などITに対しての意識が低い社員が多いと、このような問題が起こります。
この意識のことをITリテラシーというのですが、ITリテラシーを向上するべき理由や、向上させられる方法など詳しく説明していきます。
目次
ITリテラシーとは
ITというとIT業界などにしか適用しないとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
しかしその時点でITリテラシーは低いといわざるをえません。
パソコンを使ったり、インターネットやメールを使ったり、他にもシステムを使ったりとさまざまな業界においてIT関連のものを使うケースが多いです。
例えば病院であれば電子カルテが導入されているのですが、この電子カルテを使って得られる情報を使いこなすこともITリテラシーの一つになります。
また使い方だけでなく、個人情報の保護やネット上でもマナーなどのすべてITリテラシーといえるのです。
ITリテラシーを向上させる必要がある理由とは
- 顧客の評価が下げないようにする
- 業務が非効率にならないようにする
- セキュリティ対策になる
顧客の評価が下げないようにする
メールの送信方法が間違っていたり、プライベートでメールを送るときに顧客情報を入れていたりなど顧客にとって被害につながるケースがあります。
またマナーとして言葉遣いや相手に対する配慮の仕方、コンプライアンス知識など、これらの知識がないと評価をさげてしまいます。
せっかくいい関係を気付いている顧客でも、ITリテラシーが低いと顧客の評価をさげることになるのです。
逆にいえば、ITリテラシーが高いと相手の評価を上げることができます。
このようにちょっとしたことでも顧客の評価にかかわってくるのです。
またしっかりと守っていれば他社に差をつけるチャンスでもあります。
相手が個人である企業もこれは同じです。
ITに関して詳しい人は多く、マナーが悪いと相手にはっきりと伝わってしまうので注意が必要です。
業務が非効率にならないようにする
せっかく業務を効率化するためのシステムを導入しても、使い方を理解しなければ業務がかえって非効率になります。
また上記のようにメールをマナーが悪いと、謝罪をしなければいけないなどかえって手間がかかるのです。
メールやホームページ、ブログなどで不適切な発言をしてしまい炎上トラブルになったといったニュースをよくみませんか。
これは有名人でなくても、企業で勤めていても同じことがいえるのです。
しかしITリテラシーをしっかりと守ることにより、業務を効率的に進めることにつなげることになります。
つまりITリテラシーを理解しているかどうかで、業務に大きくかかわってくるのです。
セキュリティ対策になる
ITリテラシーを向上させる必要性として、一番の理由はこのセキュリティ面に関することです。
見覚えのないメールや添付ファイルを開いてしまったり、開いてはいけないWEBサイトを開いたことにより、パソコンやシステムがウイルス感染してしまい会社に大きな被害をもたらしてしまうことがあります。
特にマルウエアは企業の運営に支障があることも多く、大きな問題につながってしまうのです。
ITリテラシーの種類
ITリテラシーには、大きくわけて以下の3種類があります。
- 情報基礎リテラシー
- コンピュータリテラシー
- インターネットリテラシー
情報基礎リテラシー
さまざまなメディアを使って、必要なまた正しい情報を検索する能力をいいます。
例えばインターネットのすべてが正しい情報ではなく、そこから正しい情報を得る能力を持っている人のことをいいます。
コンピュータリテラシー
パソコンやタブレット、スマートフォンなどIT関連の機器を使いこなす能力のことをいいます。
この場合使い方が正しければ問題がありません。
インターネットリテラシー
WEB上におけるモラルのことをさします。
例えばホームページやブログ、メールなどで他人を傷つけるようなことはないかなどが該当します。
モラルを欠いた社員がいると、顧客や社会に対する評価をさげてしまい、大きな損出となってしまうのです。
ITリテラシーが低いとどうなるのか
それではITリテラシーが低いとどうなるのかを説明していきます。
- SNSの炎上
- マルウェアなどセキュリティ面でのリスクが増える
SNSの炎上
個人のSNSで炎上してしまい、会社に迷惑をかけてしまうケースが多くみられます。
これがきっかけで役職から降りることもあります。
そのためSNSの使い方やマナーなども、十分知っておく必要があります。
SNSで炎上してしまうと、すぐにツイートなどを消したとしてもすぐに広がってしまいます。
またスクリーンショットなどを載せる人が多く、とめられない状態となってしまいます。
そのため他の人を傷つけたり、企業の情報をもらすなどのSNS利用は絶対にご法度です。
SNSの使い方を間違えると大変なことになることを、研修などで十分に伝える必要があります。
マルウェアなどセキュリティ面でのリスクが増える
悪気はなくても、身に覚えのないメールを開いたり、添付ファイルと開く、メールの誤送信などセキュリティ面でのリスクが増えてしまいます。
特にマルウエアで攻撃をされてしまうと、会社のシステムがすべて使えなくなるだけでなく、顧客の情報が漏れてしまうなど大きな打撃を受けることになります。
今よくいわれるマルウエアは、従業員全員がITリテラシーの知識がないと防ぐことはできません。
子供のITリテラシー
ITリテラシーは決して社会人だけが対象ではありません。
子供もSNSやインターネットなど、ITにかかわることが多くなります。
トラブルにならないためにも、しっかりとITリテラシーを学ぶ必要があります。
デジタルハリウッド大学院大学教授の佐藤昌宏さんも、朝日新聞にて以下のように話しています。
子どものITリテラシーも課題になるでしょう。
自律してITツールの正しい使い方を学ぶ子どももいますが、大半はその入口にも立てないはず。
そうした意味では、学校でITリテラシーを学べる環境をつくるのはもちろん、保護者自身も子どものITリテラシーを育むように接していただきたいですね。
引用:朝日新聞
ITリテラシーを保つためには
それではITリテラシーを保つためにはどのようにすればいいのでしょうか。
この記事では以下の3点をご紹介していきます。
- ITリテラシー研修を実施
- 損害賠償に関して説明する
- 管理権限の設定
ITリテラシー研修を実施
ITリテラシーに関する研修は、新人研修以外に定期的に行うことが重要です。
また従業員全員が理解しているかどうか、定期的にテストを行うのもよいでしょう。
それほど大切なことだということを、従業員に理解していただきたいです。
自社で行うことはもちろんですが、パソコンスクールなどから講師を呼ぶことも検討するといでしょう。
損害賠償に関して説明する
ITリテラシーを守らなかった場合、これまでに実際起こった損賠賠償に関して説明することも大切です。
実際に起こったことを説明することで、実感する方もいらっしゃるでしょう。
それも従業員のちょっとした不注意で、起こった事件のほうが具体性がでてきます。
管理権限の設定
システムなどを導入しているばあいでも、すべての従業員がなんでも編集したり閲覧できるようにしてはセキュリティ面で弱くなります。
そのため情報によっては管理権限の設定をすることが重要となります。
ネットリテラシー検定
ネットリテラシーの重要度が高まり、企業によってはネットリテラシーの受講を義務付けられている場合もあります。
またできれば学生の間に受講しておくとよいでしょう。
「ネットリテラシーとは「インターネットの便利さと脅威、ルールを理解し、適確な情報を利用して、よりよい情報発信をすることができる能力」のことを意味し、インターネットを利用するシーンでは必要不可欠なものです。
この定義は当機構が学識経験者を中心に独自に策定しました。
インターネットが生活に欠かせないツールになっている中で、ネットリテラシーがかけているために、ちょっとした気持ちでインターネット上の情報を利用したり、投稿したりしたつもりが、社会問題となってしまう事件・事故が多く発生しています。
当機構(一般社団法人ネットリテラシー検定機構)が実施する「ネットリテラシー検定」とは、そうしたネットリテラシー欠如による企業リスクへの対応を目的としてた検定システムで、個々の「ネットリテラシー」能力を測定します。
インターネットやコンピュータ端末自体の仕組みの知識も必要ですが、知識より、どう行動するかが非常に重要で、ネットリテラシー検定は行動の前提となる知識にフォーカスを当てたものとなっています。
本検定の対象者は、既に社会人で活躍されている方(詳しくはこちら)はもちろん、これから就職を迎える学生の方(詳しくはこちら)、パートアルバイトの方など幅広い層を想定しています。」
引用:ネットリテラシー検定
ネットリテラシー検定で重要とするのは以下の5つのパートにおいて、十分に理解していることです。
つまりそのまま業務でも使える内容なのです。
- 情報セキュリティ
- マナーと倫理
- 法制度(刑事)
- 法制度(民事)
- 知的財産
合格者の声をいくつかピックアップしました。
道徳的なことはわかりますが、法的な事はわかりませんでした。
とても大事な事なので、勉強し続けていきます。」
26歳男性 会社員
「普段、普通に使っているインターネットに関して、色々な規制や法律があるんだな、と勉強になりました。
34歳男性 会社員
引用:ネットリテラシー検定
まとめ
どの業種であっても何らかの形でITを利用しています。
ホームページがあったり、メールで問い合わせを受けるなどさまざまな形があるでしょう。
リモートワークを利用する場合でも同じです。
ITを導入するためには、ITリテラシーが重要になります。
IT関連機器の使い方や、マナー、SNSの使い方などを知らないと炎上するなど大きな問題になります。
またパソコンの使い方を間違えると、セキュリティ面での心配が大きくなります。
ひどい場合はマルウエアなどの被害を受ける可能性もあるのです。
ITリテラシーは全従業員が知っておくべき課題なのです。
システム開発のITパートナー探しをされるのであれば
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