
ネットワークに詳しいインフラ構築パートナー選びのポイント
ITへの要求が日々高度化する中、企業内ネットワークに求められる要求も日に日に高くなってきています。
また年々技術レベルが高度化する中、ネットワーク増強や刷新時において「パートナー企業」の存在が不可欠になってきています。それではパートナー企業をどのように選定すればよいのでしょうか?
各種ネットワークプロジェクトを成功させるためのカギともいえる「パートナー選び」のポイントについて解説していきましょう。
目次
ネットワークインフラ構築パートナー選びの前提として
インフラ構築の際に最も重要となるのはRFI(Request For Information),RFP(Request for Proposal)といった提案依頼となります。
最近でのアジャイルの開発のようにUIを確認しながら段階的に機能を拡張していくといったことがインフラ部分では難しくなるため、初期に「どの程度のキャパシティーを必要とするか」、「数年(利用年度)でどの程度の増加があるか」といった部分が非常に重要になるでしょう。
オフィスNW、データセンターNWなどによりNWの要件は異なりますが、「機能とキャパシティ」といった大前提は変わりありません。
そのため、例えば特定ベンダーの機器の強さなどネットワーク構築の強さとしては見てしまいがちですが、初期段階のプランニングが最も重要になります。
RFI/RFPは顧客側での作成というのが一般的な流れですが、RFI/RFPの作成が難しければ一緒にまとめてくれるパートナーも前提として大事になるでしょう。
ネットワークインフラ構築パートナー選びのポイントは?
インフラ構築パートナーを選定する際、RFI/RFPによる提案依頼を実施、複数ベンダーの中から最適な会社をパートナーとして選定されるのが一般的です。
その際、大事になるのが「どのような点で選定するのか?」というポイントになります。インフラ構築パートナーを選定する際、いったいどのような基準で選んだらよいのでしょうか?
そのポイントは大きく3つあります。それは「技術力」「構築体制」「運用サポート力」です。
技術面、提案能力
第1に大事なのは技術面と提案能力です。
これはRFI/RFPの回答を元にどこまで読み込み提案をしてきているかを確認すべきです。
そこには単なるネットワーク技術レベルだけでなく、それを遂行する計画や必要な体制などもきちんと考えられて構成されているかを確認しましょう。
いわゆるPMとしてのプロジェクト推進能力も技術力の1つとして判断すべき内容となります。
また、ベンダーによってはVE(Value Engineering)・VA(Value Analysis)提案をしてくるベンダーもありますが、その際も内容を正しく確認しましょう。
せっかくVE提案してきていただいてもこちらの意図を組み取って頂けていない場合は加点対象にはなりません。
求めていることとあっているか?内容確認をするようにしましょう。
スケジュール通りに対応できる体制
2つ目に大事なのは推進体制です。
いくら良い提案がなされていても構築体制が不十分ではプロジェクト推進には至りません。プロジェクトマネージャーは誰か?
各セクションにつくSEの対応範囲に過不足はないか?しっかり確認するようにしましょう。
また、可能であれば今回登場するメンバーの経験値を確認することをお勧めします。
今回のプロジェクトと同レベルの経験はあるのか?対応に必要となる資格などは有しているか?など各担当者の役割に合わせプロフィールを確認するのが良いでしょう。
また、選定前のプレゼン段階で担当者と面会できるのであれば、今回のプロジェクトについての質問をしてみることで、担当者のスキルを確認する良い機会ですので、プレゼン時に確認する項目を事前にまとめておくのも良いかもしれません。
長期にわたる運用サポートができる
最後は運用サポート力です。ネットワークシステムは導入したらそれで終わり、というわけではなく次の更新まではずっと監視・サポートをしていく必要があります。
当然パートナーに協力を仰がなければならない部分も出てきますので、そのサポート力を確認する必要があります。
長期間サポートが可能か?サポート窓口やトラブル時の連絡先はこちらの要望どおりとなっているか?など細かくチェックし不足がないことを確認することが重要です。
また、細かいことですがトラブル発生時にエンジニアはどこから出向するのか?保守機器はどこに配備されていて何時間で現地に到着するのか?などもあらかじめ確認すべきです。
いくら技術力がすぐれていても、出向に長時間かかるのでは将来的な対応に不安を残すことになります。
パートナー選定時に注意すべきこと
ここまでパートナー選びをする際の3つのポイントについてお話ししました。
それでは選定時に注意すべきことはないのでしょうか?選定時に注意すべきことを2つご紹介します。
ポイントは「明確な依頼」と「関係者全員で」です。
RFI・RFPには明確な内容を記載すること
RFI/RFPを作成する際は、出来るだけ細かく明確な要件を定義し記載するようにしましょう。
不明確な内容やあいまいな内容は誤解を生むだけでなく、ベンダー側が正しく見積もれなくなる可能性があります。
複数人でチェックしながら出来るだけ定量化し、あいまいさは排除するように心がけましょう。
選定基準は明確に、且つ関係者全員で決めること
2つ目は選定基準作成時の心得です。
選定基準作成時は関係者全員で項目や基準値作成をし、抜け漏れがないようにしましょう。
良く構築プロジェクトメンバーだけで決めてしまい、後で運用メンバーの意見が含まれておらず再選定になってしまった、などという話を聞くことがあります。
ネットワークは構築よりも運用メンバーのほうが長くお付き合いすることになるのですから、必ず一緒に選定基準を作成するようにしてください。
ネットワークインフラ構築という重要性
ネットワークインフラは「あって当然のもの」ということが多いので止まってしまうとサービスの提供・業務の継続が難しくなってしまうケースが多いです。
パートナーの提案を受けつつも「信頼や実績のある機器」、「トラブル時の対応」など非常に重要になってきます。
トラブルにおける対応などは非常に重要になってくる点です。
いわゆる「非機能要件」と呼ばれる部分ですがある程度のトラブルなどを考慮して検討しているかがとても重要な部分となります。
「障害」自体は一定の確率で起こり得るのでそちらはしょうがないこととなります。
そこで「止まっても良いのか」「止まらない対応とするか」などネットワークに強いパートナーですと構成で必ず提案してくれるでしょう。
ただ、例えばその障害が単なる機器の故障でなくファームウェアのアップデートを必要とする対応が必要となるかもしれません。
その時に「本当に止まらない構成になっているか」や「サポート・検証できる体制」などはきちんとできているかなど大事になります。
価格を重視してしまうネットワーク機器など選定するとどうしても事例などが少ないので対応が難しくなってしまいます。
そのトレードオフなどもきちんと説明してくれるパートナー選びなどとても重要となります。
ネットワークに詳しいインフラ構築パートナーを選定するなら
いかがだったでしょうか?ネットワーク導入時のパートナー選定について選定ポイントと注意事項について解説いたしました。
尚、ネットワークに詳しいインフラ構築パートナーをお探しであれば、是非「システム開発コンシェルジュ」をご利用ください。以下のフォームにご相談事項を記載、送信ください。