クラウドセントリックITを導入する開発パートナー選びのポイント

IT業界は「クラウドセントリックIT」という考え方が検討されています。

従来、企業・団体内は自前のイントラネット環境を完備して運用していました。

近年のデジタルトランスフォーメーション(DX)化の推進に伴い、自前のイントラネット環境から、クラウドまたはクラウドコンピューティング化へ移行しています。

クラウド(Cloud)・クラウドコンピューティング(Cloud Computing)は、インターネット上のコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源を活用するサービスのことです。

企業・団体は、効率化のためクラウドの導入またはクラウドへ移行しました。

クラウドが最優先とされるため「クラウドファースト」といわれています。

企業・団体の情報システム部門・IT担当部門は、流行のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進によってクラウドへの移行比率が高位になりました。

2021年以降、企業・団体の情報システムが全てクラウドに移行することが最適なのか?と問題提起された結果、クラウドを中心としながら、周辺に「クラウド以外のソリューション」を配置する「クラウドセントリック」という考え方にシフトしていくようです。

企業・団体は、クラウドを中心に全社の情報システムを最適化していくクラウドセントリックITへとIT戦略をシフトする必要性があるようです。

IT業界の歴史は、大型汎用システムによる中央一括管理→分散化システムへの移行→ネットワーク中心の新しい集中処理→クラウドコンピューティングへの変遷をしています。

一括管理と分散管理を繰り返しています。

現在の位置づけはクラウドコンピューティングからクラウドセントリックへ遷移する時期が到来しているようです。

 

 

1.クラウドとは何か?

この数年、地上デジタル放送のCMやラジオ放送で「クラウドサービス」という言葉をよく聞きませんか? 前記「クラウド」とは何のことなのでしょうか?「クラウド」は、パソコン・タブレット端末・スマートフォンなどにアプリケーションソフトウエアのサービスを提供することを示します。

一般的に、パソコン・タブレット端末・スマートフォンで必要なアプリケーションソフトウエアを利用するときは、インターネットWebサイトからのダウンロードやCD-ROM・DVDの媒体からインストールして機能させます。

「クラウド」はパソコン・タブレット端末・スマートフォンにアプリケーションソフトウエアをインストールする作業が不要です。

利用者はインターネットWebサイトからサービス提供を受けるだけで機能します。

利用者への全てのサービスがインターネットを介して実行させる動作を「クラウド」というサービス提供形式になります。

 

 

2.クラウドコンピューティングとは何か?

「クラウドコンピューティング」は、インターネットのコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源をサービスとして提供する利用形態を示します。

英語表記はCloud Computingです。

また、頭文字による略称はありません。

「クラウドコンピューティング」の世界的な普及でインターネットに接続できれば、必要な時に必要なサービスを受けられるようになりました。

多くの業務が効率化され、社会の創造性を高めています。

「クラウドコンピューティング」は、3つ形態(パブリッククラウド・プライベートクラウド・ハイブリッドクラウド)があります。それぞれの形態を紹介します。

 

2-1.パブリッククラウド

「パブリッククラウド」はインターネット経由の一般向けサービスです。

「パブリッククラウド」は大量のメモリと高性能のCPUを実装したサービスを提供しています。

しかし、成果を得る面では物足りない装備があり、「パブリッククラウド」とは別に物理サーバー(サーバー機本体とその環境)を導入するケース、サーバー機レンタルするケースが散見されます。

「パブリッククラウド」で基幹システムを運営することの厳しさがあるようです。

 

2-2.プライベートクラウド

「プライベートクラウド」は企業・団体がクラウドコンピューティング環境を自前で構築・設置して、イントラネット経由で利用者が運用する形態です。

クラウドコンピューティングを構築・設置する施設である「データセンター」「サーバールーム」とサーバー機・通信制御装置等は、社内の資産になります。

設置費用と運用費用を費やすため、アウトソーシングするケースがあります。

「パブリッククラウド」と比べると投資額や運用管理が必要になりますが、資産・資源の保護とセキュリティ面の強化ができます。

 

2-3.ハイブリッドクラウド

「ハイブリッドクラウド」は、「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」を組み合わせた形態です。業務の要件に応じた使い分けと連携が可能になります。

 

 

3.クラウドセントリックとは何か?

「クラウドセントリック」を紹介します。

「クラウド」は前章で紹介しました。

「セントリック」とは「中心」「中枢」を意味します。

「クラウドセントリック」とは、「クラウド中心」になりますが、IT業界では「クラウドを中心にして、その周辺に必要なソリューションを配置する仕組み」となります。

現在の企業・団体の情報システムは、「パブリッククラウド」を第一の選択肢とする基本にした「クラウドファースト」という考えで実践することが一般的になりました

。前章で紹介しましたが、「パブリッククラウド」だけで企業・団体の基幹情報システムには汎用性が不足して不自由な運用が強いられているようです。

そこで「クラウドファースト」から「クラウドセントリック」へ遷移するケースが出始めています。

これからのシステム開発・システム改新を行う際のインフラ選定は、「クラウド」だけでなく「クラウドを中心にしながら、クラウド以外の必要な機器・装置を配置する『クラウドセントリック』の考え方」がメインになると予測されています。

 

 

4.クラウドセントリックIT

「クラウドセントリックIT」とは、デジタルトランスフォーメーション(DX:デジタル変革といいます。

デジタル技術・データを駆使した作業の一部に限定せずに社会や暮らし全体がより便利になるよう大胆に変革していく取り組みを指します。)を推進するデジタルレジリエンシー(外部環境の劇的な変化に「適応」するだけではなく、「成長」ができる組織能力のことをいいます。)を強化するために「クラウドセントリックIT」が広がると定義されています。

「クラウドセントリックIT」は「クラウド」を中心とした技法です。

「セントリックIT」は「クラウド」の弱点を分散化したソリューションで補完することです。

その補完するために考え出された技法が「エッジコンピューティング」です。

中央集約システムから分散システム化への逆戻りではありません。

システム構築の歴史は、中央集約→分散化→中央集約→分散化を繰り返してきました。

現実は、大型汎用機が稼働していますし、クライアントサーバーシステム・イントラネット環境でのシステムが稼働しています。

「クラウドセントリックIT」は現在稼働している基幹情報システムを活かしながら「クラウド」化した一般的なプラットフォームと共存していくことです。

 

 

5.クラウドセントリックITを導入する開発パートナー選びのポイント

日本国内の大手企業の約87%がクラウド環境を利用したシステム開発を推進しています。

約87%の数値は、新規業務・新規要件のシステム構築に何らかのケースでクラウドを利用しています。

基幹システムの開発・改新プロジェクトをクラウド化に置き換えたケース、サブシステムだけをクラウドで構築したケース、インターネット関連業務だけをクラウドで構築しているケースがあるようです。

企業・団体が既存の基幹システムを全てクラウド化に移行したこととは言い切れません。

企業・団体は、近年のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進と2019年4月に施行した「働き方改革法」、昨年年初にパンデミックを起こした新型コロナウイルス感染症対策に苦慮している状況のようです。

「クラウドセントリックIT」を推進する開発パートナー企業を選定する際は、現在苦慮しているウイークポイントを改善・改革、または代替えのソリューションを創出できる大手のITベンダー企業や大手電機メーカーを選びましょう。

その理由は、現在苦慮しているシステムのウイークポイントを改善・改革・置き換えする事例や参考例を多く有しているので、最適な改革案を提供できるためです。

 

 

まとめ

技術革新・環境変化は激しく、時代の流行に取り残されると企業・団体は大きなリスクとなります。

しかし、技術革新は「まったく未知の技術」ではないようです。

多くの新技術は過去の技術の延長線上にあります。また、他分野の技術と結合させて新技術となっているようです。

「クラウドセントリックIT」も同様で「クラウドファースト」に現行の既存システムを連携させて効率的な運用を図ることが目的です。

 

 

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