
ERPとMPRの違いや活用するメリット
ERPは日本語で「企業資源計画」、MPRは「資源所要量計画」と言葉が似ています。
現在では、ERPは企業にとって大きな存在ともいえる存在ですが、元々はMPRが活用されていました。
この記事では、ERPとMPRの違いやERPを活用する企業が増えている理由を解説します。
目次
MRP(Material Requirement Planning)とは?
MRPは日本語で資材所要量計画といい、主に在庫管理を中心とした業務で使用する言葉で、在庫の管理を効率良くおこなうための計画を意味します。
生産する資材や部品を調達するところから在庫管理をおこない、生産に関わる人や資源、お金などあらゆることを含めて考えた計画がMRPです。
MRPを活用すると、自社の状況を正確に把握できるため、無駄な作業を無くし効率化を図れます。
1970年代に誕生したMRPですが、在庫管理の概念に対してモノだけでなく、ヒトやカネといった資源のすべてを取り入れ活性化させようとする取り組みが始まりました。
そして、1980年代にMRP2という管理手法が誕生します。
ERP(Enterprise Resource Planning)とは?
ERPは日本語で企業資源計画といい、生産だけでなく企業全体の業務プロセスを見直します。
MRPからMRP2へ変わっても、あくまでMRPは生産部門に限った管理手法です。
しかし、企業にとって最適な生産計画を立てるには、企業全体の状況を考慮する必要があります。
ERPは、企業全体の業務プロセスを見直し、情報統制を図ることで、企業全体の最適化を目指す概念です。
EPRが国内で普及するまでの道のり
EPRが普及し始めたのは1990年代で、BRP(Business Process Re-engineering)という考え方が元になっています。
BPRとは、会社組織を根本的に業務単位で再構築する考え方です。
業務プロセスを含めて、製造やサービス、品質管理や人事評価などの企業活動を顧客志向で一貫したプロセスとして再統合、最適化することを目指します。
BPRはアメリカで誕生し、1990年代に不況だった企業を中心に拡大しましたが、BPRの実現に必要なものがEPRです。
EPRはBPRで重要視される基幹業務のシステム化を果たせるため、会計業務や人事業務を最適化し、BPR実現に役立ちます。
そして、BPRの拡大に伴いEPRも普及し始めました。
ERPを活用するメリット
現在では、社内に複数の部署を持つ企業にとってERPは必要な存在といえます。
では、ERPを活用することで得られるメリットを見ていきましょう。
経営状態を明確化できる
ERPを活用すると、企業全体のデータを一元化し分析できます。
各部署でどのようなコストが発生しているのか、目標に対しての進歩状況などさまざまな経営状態の明確化が可能です。
経営判断に必要な数字やデータは、ERP内にすべて集約されているため、必要なタイミングに情報を確認できます。
生産管理だけが上手くいっても、生産した製品やサービスを販売することや、最適な生産をおこなうための会計管理が順調でなければ、会社経営は成功しません。
整合性の取れた情報で分析・意思決定できるERPでは、経営状態を明確にできるため、企業を成功へと推進できるでしょう。
管理工数やコストを削減できる
ERPによって社内の基幹業務を一つのシステムと繋げれば、管理工数やコストの削減ができます。
本来、別々に稼働する部署の業務を一つに統合し一元管理するには、かなりの時間と労力、コストが必要です。
しかし、ERPではすべての機能がパッケージ化されているため、既存業務を最適化して統合する必要はなく、既に最適化しているシステムの流れに合わせて統合できます。
業務を統合すれば管理工数とコストが削減され、余ったリソースを別業務へ有効活用できるため、経営層だけでなく現場にもERPの活用は大きなメリットです。
業務効率化ができる
従来までは、部署間のデータ共有を人的作業によっておこなっていました。
しかし、ERPを活用すると社内のシステムを連携させるため、情報共有の自動化が可能です。
担当者が手で情報を入力していた作業をなくせるため、従業員の負担が軽減できます。
さらに、人的ミスもなくせるため正確性が上がり、業務の効率化が可能です。
まとめ
この記事では、ERPとMPRの違いやERPを活用する企業が増えている理由を解説しました。
MPRは、在庫管理を中心とした業務で使用する言葉で、在庫の管理を効率良くおこなうための計画です。
一方、ERPは企業全体の業務プロセスを見直し、情報統制を図ることで、企業全体の最適化を目指します。
会社経営は、在庫管理や生産管理のも上手くいっても最適な生産をおこなうための会計管理が順調でなければ成功しません。
ERPを活用することで、企業全体の業務を可視化でき、管理工数やコストを削減できるため導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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