プロトタイプ開発を導入するパートナー選びのポイントと費用相場

プロトタイプ開発について説明する前に「プロトタイプ」とは何か紹介します。

「プロトタイプ(prototype)」は、原型・試作品の和訳とされる英単語です。

IT・ICT業界において、ハードウェア開発については量産前の試作品を示します。

また、ソフトウェア開発については動作・機能を確認するために最小限の規模で試作したアプリケーションソフトウエアを示します。

今回はWebサイトサービス開発を基本にしたプロトタイプ開発の紹介とパートナー選びのポイントを紹介していきます。

 

 

プロトタイプ開発とは何か?

Webサイトサービス構築の初期段階で、必要最小限の機能を試作開発したアプリケーションソフトウエアをプロトタイプ(IT・ICT業界では雛形・たたき台と称するパートナー企業があります)といいます。

この試作開発品を基にして試験・評価・修正のサイクルを何度も繰り返しながら徐々に完成度を高めていく手法をプロトタイピング開発技法といいます。

プロトタイプ開発は、パートナー企業がWebサイトサービス開発プロジェクト工程の初期段階で試作品を作成して、その試作品を発注元に試験・評価してもらう開発技法です。

Webサイトサービスシステムを初期段階で発注元とパートナー企業(開発パートナー企業)間で相互確認することで、費用を最低限に抑えることができます。

製品版・実装版(皆さんが使用するためのアプリケーションソフトウエア)の開発工程で仕様変更することは膨大な手戻り作業と開発費用が掛かります。

仕様変更を最低限に抑えるために、パートナー企業はプロトタイプ開発を採用しています。

 

 

プロトタイプ開発の3つの目的

プロトタイプ開発の目的を紹介します。

プロトタイプ開発は、パートナー企業がWebサイトサービス・アプリケーション開発中に発生する仕様変更による手戻り・追加費用発生のリスクを抑制する目的で採用します。

初期段階で必要な機能を明確にした上でアプリケーションソフトウエア開発します。

そのため大幅な手戻り・追加費用のリスクを抑止します。

これからプロトタイプ開発の3つの目的を紹介します。

第1に開発リスクを軽減することです。

パートナー企業は開発初期段階で、発注元からのフィードバックを得られることです。

プロトタイプ開発を作成することで、問題の早期発見ができます。

製品版・実装版の開発段階に遷移してから仕様変更が発生したとき、それまでの作業が無駄になるリスクを軽減することができます。

第2に仕様認識の共有化です。

発注元と開発先のパートナー企業の仕様認識の乖離をなくすこと繋がります。

プロトタイプ開発版を発注元で使用確認・検証することで、発注元との認識の乖離を抑止できます。

仕様認識の乖離とは、発注元と開発先のパートナー企業との要件定義・概要設計・基本設計の共有化がされていないことを示します。

第3に仕様変更による手戻り工数を抑制することです。

製品版・実装版を開発する前の初期段階で仕様変更がないように製品仕様を確定します。

発注元と開発パートナー企業間で相互確認することで、製品版・実装版の開発工程に遷移してからの仕様変更の抑制になります。

プロトタイプ開発中に仕様変更を組み入れることができる開発技法で、製品版・実装版の開発工程での手戻り工数を抑えることができます。

 

 

プロトタイプ開発の3つのメリット

プロトタイプ開発の3つのメリットを紹介します。

Webサイトサービス・スマートフォン用アプリケーション・パソコン用ソフトウェア開発は、パートナー企業がプロトタイプ開発採用するケースが多用されています。

但し、金融機関・保険・証券・鉄道系の基幹システムは、大型汎用コンピューターで運用しているのでプロトタイプ開発は不向きです。

これからWebサイトサービス向けプロトタイプ開発の3つのメリットを紹介します。

 

第1に開発初期段階で仕様を確定できることです。

発注元・一般利用者のニーズを取り込み、満足させるアプリケーション開発は容易ではありません。

プロトタイプ開発は、開発パートナー企業が初期段階の試作品を製造して、発注者・一般利用者から意見・仕様変更をヒアリングしてまとめます。

開発パートナー企業は、発注元・一般利用者からの意見・仕様変更を踏襲した製品版・実装版を製作するために、ニーズを満たすアプリケーションソフトウエアのメイキング・リメイクが可能になります。

 

第2に開発コスト費用の軽減化します。

製品版・実装版製造前にプロトタイプ開発を採用することで手戻り工数・追加費用発生を軽減化することができます。

開発パートナー企業は、事前に多岐に渡る試験を実施して、全ての性能を問題なく発揮するアプリケーションを完璧に開発できるように進めますが、発注元・一般利用者が満足するに至らないケースがあるので、プロトタイプ開発工程で仕様変更やリメイクをしていきます。

製品版・実装版の開発工程で仕様変更が生じたときは、多大な手戻り工数・追加費用が発生するケースは多々あります。

プロトタイプ開発の採用で事前に仕様を確定し追加の開発コストを抑えることができます。

 

第3に製品仕様の認識を共有化できることです。

発注元と開発パートナー企業との間で仕様の認識を共有化することは最重要課題といえます。

プロトタイプ開発でWebサイトサービス・アプリケーションを製作することで、プロジェクトメンバー全体で認識の共有化が図れます。

要件定義・概要設計だけでは最終的なアプリケーション仕様を想定するのは難しくなります。

発注元・開発パートナー企業間で仕様の認識に乖離がある状態でアプリケーション開発を進めていくと、想定外な不具合が生じます。

しかし、プロトタイプ開発は試作品を何度も製造・リメイクして仕様を確定していきます。

製品版・実装版の製造工程前に発注元・開発パートナー企業間で仕様の認識を共有化します。

リリース後のトラブルが生じるリスクを低減できます。

 

 

プロトタイプ開発の費用相場

これまでWebサイトサービスシステムのプロトタイプ開発について紹介してきました。

「開発費用を抑えることができます。」「追加費用の発生を抑制します。」と紹介しましたが、実際の開発パートナー企業が受注する開発費用相場を紹介します。

 

Webサイトサービス種類別費用の相場

商品紹介のホームページから課金用のアプリケーションソフトウエアの開発費用相場を紹介します。

  • ショッピングカート・EC機能開発は100万円~300万円。
  • 商品カタログ・パンフレット作成は50万円~100万円。
  • 通話系・メッセージアプリケーション開発は100万円~500万円。
  • 各種アプリケーション・ツール系開発は50万円~300万円。
  • ゲーム系ソフトウェア開発は300万円~1,000万円。
  • ソーシャル・ネット・ワーク位置情報開発は500万円~1,000万円。
  • Webサイトサービス上の課金系ソフトウェア開発(Amazon等の通販購入・音楽サイトの楽曲をDL購入して使用権を購入する仕組み)は、10万円~20万円となります。

※見積もり先や要件、開発パートナーなどによって大きく異なる場合があります。

 

Webサイトサービス機能別費用の相場

Webサイトへのログイン~チャットメッセージ表示機能などのアプリケーションソフトウエアの開発費用相場を紹介します。

  • Webサービスへのログイン機能開発は10万円~20万円。
  • アプリケーション内の決済機能開発は20万円~50万円。
  • ブッシュ通知機能(サーバ側からの情報通知)は10万円~100万円。
  • ナビゲーション機能開発は5万~5万円。
  • 画面表示切換え機能開発(縦表示⇔横表示)は5万円~10万円。
  • 位置情報表示機能開発は10万円~25万円。
  • チャット・メッセージ機能開発は20万円~40万円。
  • 既存システムのアプリケーション連携機能開発は5万円~40万円。
  • Webサイトサービスの画面実装機能開発は10万円~100万円となります。

※見積もり先や要件、開発パートナーなどによって大きく異なる場合があります。

 

プロトタイプ開発を導入するパートナー選びのポイント

プロトタイプ開発は発注元と開発パートナー企業が仕様の共有化をするサービス提供技術です。

特にWebサイトサービス系に向いた開発技法です。

発注元と利用者が実際に操作して、アプリケーションソフトウエア動作確認をします。

開発パートナー企業は試作品を見せた上で開発を進行させるので、発注元の安心感を得ることができます。

また、プロトタイプ開発を多く手掛けた開発パートナー企業は、他社の導入事例を紹介しながらすすめます。

不安な点があれば、迅速な解決案を提示してくれます。

但し、発注元が品質にこだわり過ぎて、プロジェクトが進まないケースが散見されます。

そのときは、開発実績が多い開発パートナー企業は妥協案を提示するので、歩み寄ることも大切です。

早期に製品版・実装版を出荷して勝機を掴んでください。

 

 

まとめ

プロトタイプ開発は試作品を製作して、レビューを繰り返します。

早期に製品版・実装版を出荷するために開発期間を短縮する技法です。

多くの開発実績をもつ開発パートナー企業を選んで、製品を市場に拡散させてください。

 

 

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