ITアウトソーシングとは?

IT業界は、もう20年以上も前から変化の激しい状態にあります。

これまで、大手IT企業は自社のマンパワーに頼ることができ、伝統的にIT業務を社内で処理することができました。

しかし、有能なマンパワーの確保が難しくなってきたため、これが徐々に減少してきており、より多くの人材を社内に入れる必要性はほとんどのIT企業が感じていました。

ITアウトソーシングの導入は、技術が大きく変化するのと同時に、マンパワーを導入するための手段です。

 

 

ITアウトソーシングとは

それではITアウトソーシングとはどのようなことをいうのでしょうか。

企業が必要なITスキルを持った人材を自社で採用するのではなく、必要な業務分だけ他社から人材を供給してもらうことをいいます。

このことによりIT管理に多くの時間を費やすことなく、企業としての目標をより早く達成することができます。

これは企業がIT管理をすべて他社に任せることにより、コア業務に集中できるためです。

一方で、アウトソーシングしたからといって、タスクをこなせなくなるわけではありません。

自分が何を達成しようとしているのかをよく理解し、アウトソーシング会社に最適な提案ができるようになることが重要です。

 

アウトソーシングとオフショアの違い

IT関連の業務を委託するといった意味では、アウトソーシングもオフショアも同じです。

しかし最も違うのが委託先です。

オフショアは海外の企業の業務を委託することをいうのですが、アウトソーシングは国内外問わずに委託することをいいます。

つまりITソーシングというと、海外だけにとらわれず日本の企業に委託することもあるのです。

 

 

ITアウトソーシングの種類

ITアウトソーシングとは、ITに関連する業務を外部へ委託することを指し、様々な種類があります。

ここでは、4つご紹介します。

 

フルアウトソーシング

フルアウトソーシングは、一部の業務ではなく、ほぼすべてのITに関連した業務を任せることになります。

そのためIT関連の人材を育てる必要はなく、コスト削減になります。

しかし情報漏洩の可能性があるので、十分に対策をする必要があります。

 

運用アウトソーシング

オペレーション・マネジメントとは、業務を管理することを指します。

ITインフラを運用するためには、技術的な専門知識が必要ですが、組織が大きくなると、システムを運用するために必要な社員を適切に教育するための時間が必要になることが多く見受けられます。

適切な手順を踏まずにITシステムを運用することは、ほとんどの場合失敗の元となります。

オペレーションの管理は、高度なスキルを持ったITスタッフによって行われなければなりません。

運用サービスとは、組織にサービスを提供することです。

組織にすべてのサービスを提供するのは、ITスタッフの責任になります。ソ

フトウェアの開発や導入を専門とする部門もあれば、顧客へのサポートや保守・アップグレードを行う部門もあり、それぞれの部署にあった運用が必要になります。

 

ホスティング

ホスティングのサービスを利用すると、データベースやアプリケーションサーバーなど、アプリケーションをホストできる環境が整います。

場合によっては、アプリケーションにアクセスするためのカスタムURLが与えられることもあります。

このようなホスティングは「カスタムサーバー」と呼ばれることもあります。

ホスティングされたアプリケーションとは、Java、JavaScript、PHPなどのプログラミング言語を使って開発されたWebアプリケーションのことです。

このWebアプリケーションは通常、TomcatやJBossなどのホスティングシステムのホストされたインスタンス上でホストされます。

現代のWeb開発エコシステムでは、ホスト型アプリケーションは、Windows ServerやLinuxなどのOSを基盤とするサーバー上に展開されます。

ホスティング会社のWebサイトには、オンラインダッシュボードがあります。

このダッシュボードを使用して、ホスティング会社のサーバーとその構成の詳細を確認できます。

 

 

ITアウトソーシング市場の現状

国内のITアウトソーシング企業は以下の大手4社です。

NTTデータ

日本で最大のITサービス会社。

インターネットサービスプロバイダー、銀行、保険会社、政府機関など、70万社以上の企業にITおよびIT関連サービスを提供しています。

日立キャピタル

日立キャピタルは、日本の大手株式・債券証券会社である。

日立キャピタルは、株式や債券の提供に加えて、保険サービスも提供しています。

矢野経済研究所によると、日立キャピタルは日本のITサービス業界で30%の市場シェアを持っています。

東芝ネットワークス

東芝ネッツエスアイは、日本の大手ネットワーク企業です。

ネットワークスイッチング、サーバーアーキテクチャ、ネットワークおよび管理ソフトウェアなど、幅広いサービスを提供しています。

矢野経済研究所によると、ITサービス業界で42%のシェアを持っています。

富士通

富士通は、半導体の設計、製造、応用に携わる世界的な半導体技術企業である。

ハイエンドとミドルエンドの両方を提供しています。

 

 

ITアウトソーシングのメリット

ITアウトソーシングをすることにより、より大きな市場へのアクセスが可能になることです。

業務をアウトソーシングすることで、既存の市場基盤を拡大し、収益を上げることができます。

またITアウトソーシングを導入することで、以下のようなメリットがあります。

  • 固定費が下がる
  • 自社にないノウハウの活用が可能
  • コア業務に集中できる

 

固定費が下がる

近年、日本のITアウトソーシングが活発化しています。

外資系アウトソーシング企業の数は、1997年の約400社から、2010年には約3,000社と大幅に増加しています。

これは、米国に次ぐ第2のITアウトソーシング市場です。

また、現在、ITアウトソーシング企業を運営している日本企業も少なくありません。

日本では、 「IT アウトソーシング」 という言葉が、 アウトソーシング全般の総称として広く使われています。

日本企業が IT アウトソーシングを行う理由はさまざまです。

例えば、日本では労働法が整備されておらず、賃金が比較的低いため、それを利用しようとする企業もあります。

また、日本では優秀な人材が見つからず、より安価な代替手段を探している場合もあります。

 

自社にないノウハウの活用が可能

ITアウトソーシングを使うと、自社にはないノウハウをもったエンジニアが作業をすることがあります。

そのためこれまで自社になかったようなノウハウを活用することができるようになります。

このことにより、これまでになかったようなサービスを、顧客に提供できる機会があるのです。

 

 

ITアウトソーシングのデメリット

アウトソーシングの最大のデメリットは、サービスに伴うコストです。

現在のITアウトソーシングのモデルでは、 アウトソーシングのコストはユーザーが負担するのが一般的です。

このほかにもITアウトソーシングには以下のようなデメリットが考えられます。

 

人材を探すのが難しいときも

十分な経験を持つ適切な人材を見つけるのが難しい場合があります。

この点を解決するには信頼できるベンダーに依頼することが重要になります。

 

情報漏洩のリスクがある

他社のエンジニアが自社のシステムを扱うことになるので、データの情報漏洩のリスクが付きまといます。

ITアウトソーシング企業と契約をするときに、個人情報の扱いや情報漏洩した場合に関してなど契約書に組み込んでおくことが重要になります。

また重要なデータに対してログインを必要するなど、さまざまな対策が必要になるでしょう。

 

 

ITアウトソーシングが効果的な業務

ITアウトソーシングにも様々な業務があります。

ケースバイケースにはなりますが、ITアウトソーシングによって効率化しやすい業務をここではご紹介します。

 

反復作業が必要な業務

毎回決まった作業をするような反復作業が必要な業務は、マニュアルを作りやすく失敗が少なくなります。

また手間がかかる作業であれば業務効率化につなげることもできます。

しかし近年数々の業務効率化関連のツールがでているため、ツールとコストや業務内容などの比較が必要になります。

 

専門知識が必要な業務

IT関連の企業でないと、専門のスタッフがいないことも多いのではないでしょうか。

しかしホームページやECサイトの運営など、IT企業以外でもITの知識が必要になるケースが多くなっています。

そうはいってもIT関連の知識を持った人がいないと、教育をすることも採用することも容易ではありません。

そこでITアウトソーシングをするメリットがあるのです。

ホームページは作成したら終わりではなく運用する必要があり、ITアウトソーシングに全てを任せる価値があるのではないでしょうか。

 

 

まとめ

どの業界であっても、ホームページや顧客管理ツールなどさまざまなITツールを使っていることが多いです。

しかし本格的なシステムを導入しようとしても、IT関連の知識があるスタッフがいない企業も多いでしょう。

そこでITに関する業務は全て外部委託するといった点で、ITアウトソーシングの価値があります。

IT関連の業務は委託会社に依頼することで、本来のコア業務に集中できるメリットがあります。

しかし個人情報の漏洩などデメリットもあるので、注意が必要になります。

 

 

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