レガシーシステムをモダナイゼーションする際のポイント

多くの企業では、レガシーシステムを有しており、2025年には、21年間稼働する既存システムを使う企業が6割を超えるといわれています。

モダナイゼーションに取り組み、レガシーシステムを改善しなければ、企業の生産性と競争力は低下するでしょう。

この記事では、レガシーシステム・モダナイゼーションとは何か、改善方法とポイントを解説します。

老朽化したシステムの改善を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

レガシーシステムとモダナイゼーションとは?

老朽化したシステムを使用していると、加速する経営環境の変化に対応できない恐れがあります。

そこで重要になる取り組みが、レガシーシステムのモダナイゼーションです。

今後は、基幹システムの移行を素早くおこない、経営課題を解決できるIT技術の導入が必要となるでしょう。

では、レガシーシステムとモダナイゼーションとは何か解説します。

 

レガシーシステムとは老朽化システム

レガシーシステムとは、導入してから相当な時間が経過した古いシステムです。

企業が活用する汎用コンピューター(メインフレーム)の基幹システムを指す場合もあります。

「遺産」や「受け継いだもの」を意味するレガシー(Legacy)は、基本的にいい意味で使用する言葉です。

しかし、情報システム業界では、古くなり時代に追いつけないという悪い意味で使います。

IT業界は技術の進化や変化が激しく、何十年も前に開発したレガシーシステムは業務改善や法制改正の度にプログラムを修正・更新しているため複雑化している場合が多いです。

 

モダナイゼーションとはシステムの近代化

モダナイゼーション(Modernization)は、近代化・現代化を意味する英単語です。

ITの分野でモダナイゼーションは、稼働中のソフトウェアやハードウェアを、データやプログラムなどのIT資産を活用して、最新の製品や設計で置き換えることを指します。

つまり、レガシーシステムのモダナイゼーションとは、老朽化したシステムをIT資産により新しくすることです。

 

 

レガシーシステムによる「2025年の崖」とは?

「2025年の崖」とは、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」にて提唱された言葉です。

経済産業省の予測では、2025年までに企業がこのままDXに取り組まず、レガシーシステムを改善しなければ国内で年間12兆円の経済損失が発生します。

主な原因は、過度なシステムの修正や構築により、企業内の基幹システムが複雑化・ブラックボックス化するためです。

レガシーシステムの運用や維持には大きなコストが必要で、生産性も下がるため大きな経済損失が発生する可能性があります。

 

レガシーシステムをモダナイゼーションする方法とポイント

レガシーシステムの問題を解決するモダナイゼーションの主な方法は以下の3つです。

  • リプレース
  • リライト
  • リホスト

 

では、各方法の特徴とポイントを紹介します。

リプレース

リプレースとは、老朽化や破損している基幹システムを、新規システムや同等の性能を持つ別のシステムに移行する方法です。

部分的な交換やシステム全体、システムリプレイスを意味する場合もあります。

新しいIT資産の構築にはコストや負担がかかりまが、抜本的な見直しをおこなうことで、新規ビジネスモデルへの柔軟な対応や革新的な業務プロセスが構築できるでしょう。

したがって、業務改善や高い生産性向上が得られる可能性があります。

 

リライト

リライトとは、古いプログラミング言語を新しいプログラミング言語に書き換える方法です。

リライトでは、レガシーシステムにおける既存機能や使用は変わりませんが、新しいプログラミング言語への移行でリプレースにかかるコストを削減できます。

また、プログラミングそのものを刷新するため、最新技術や環境へ対応が可能です。

リライトをする際は、徹底した既存システムの管理と開発者が必要になるため、困難な場合もあります。

 

リホスト

リホストとは、古い機材やサーバー、OSなどの基盤的な部分をクラウドシステムなどで構築した新しいシステム基盤に置き換えることです。

レガシーシステムの延命措置としてリホストを採用するケースが多く、ハードウェアなどの保守サポート切れの対応やコスト削減ができます。

ただし、レガシーシステム自体を刷新するわけでないため、ソフトウェア面のIT資産は古いままとなり、新規ビジネスモデルや最新技術への対応が場合によっては困難です。

 

モダナイゼーションに向けてITパートナー探しをされるのであれば

モダナイゼーションに向けてITパートナー探しをされるのであれば「システム開発コンシェルジュ」で是非ご相談いただければと思います。

以下のフォームより開発でご相談いただきたい内容などご相談ください。

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